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E:カントー組vsホウエン組 その4

そもそも、このバトル大会は奴隷達の顔見せが主な目的。
つまり、ここからが本番だ。
俺がホウエンを旅している間にも、俺の知らないところで奴隷達は成長していた。
それを確認する意味もあり……その最たる奴らが、リーフ組だ。
さて、カントーチャンプの実力、見せて貰おうか。
「はい……もしかしたら私、ご主人様に勝っちゃうかもしれませんよ?」
ほう、えらい強気だな。
「それだけ、彼女達との絆は強固になりましたから……」
リーグに挑戦させて良かったよ。成長したな、色々と。
「はい……その全てを出して、勝ちます! いくよみんな!」
「いいね、その意気だよリーフ。新参者になんか負けてられないよ!」
「まあ、バトルでは私達も新参者に近いところはありますが……でもここで、先輩の威厳は見せておかないとね」
ウインディにサンダースか。久しいな……だいぶ勇ましく、そして女らしくなったな二人とも。
「いいなぁ二人とも。ご主人様に褒めて貰って」
「ここで頑張って、私達も褒めて貰おうよ!」
ドードリオにラプラスか。二人とも可愛くなったじゃないか。
「私達は……ちょっと複雑かもね」
「認めて欲しいけど、それ以上にリーフの為にって気持ちがどうしても大きいわ」
いや、それでいいぞカメックス、フシギバナ。むしろそれくらいでなければリーフがうかばれん。
調教途中でリーフに預けたんだ、リーフに心傾いて当然だ。
だが、これからは俺もたっぷり調教してやるからな。
「……その一言で心が揺らぐ……」
「やっぱりご主人様なんだ……」
「うっ、やっぱり存在感ありすぎだわご主人様……」
おいおい、もう弱気か? リーフ
「……いいえ、それでも勝ちます! 私はこの娘達と殿堂入りを果たしたんですから!」
OK、その意気だ。さて、こちらも殿堂入りチームで挑むか。
「はい……でもちょっと、あちら様方にちょっと気圧されそう……」
「うん……すごい気迫だもんね……」
おいおい、始める前からそんな調子でどうするバシャーモ、ジュカイン。
「そーそー。これだけ人がいる前でバトルするんだから、目立たなきゃ!」
「ラグラージちゃんの言うとおり! 折角のお祭りなんだから楽しまなきゃ!」
「いいねぇ、ノッてきたねみんな!」
「わー、なんか凄いことになってきたよ。うわぁ」
残ったお前らは正反対の反応か。
逆にお前らにはもうちょっと緊張感が欲しいんだかなぁ……バシャーモ、キングドラ、エアームド、マッスグマ。
まあいい……バトルになれば否応なく緊迫するだろう。
それだけ、リーフもあいつらも強くなってる
実力的にはハルカと同等くらいか……ま、チャンピオンになったんだ当然か。
だがそれでも、主人には及ばないってところを見せてやらないとな!
頼むぞ、ラグラージ、キングドラ!
「お願い、フシギバナ、カメックス!」
ほう……なるほど、良い読みをしている。
ウインディとサンダースは、共にリーフがもっとも信頼している仲間。
その二人をまず出すだろうと俺が読むと見越して、その裏をかいてきた。
ラグラージとキングドラは共に水タイプだが、
キングドラはドラゴンタイプも兼ねているため電気タイプが弱点にはならないし
ラグラージに至っては地面タイプでもある為電気技が効かない。
そして水タイプだから炎タイプのウインディに有利。
ウインディとサンダースを出すと読むなら、この二人を先発に選ぶのは鉄板といえる。
だからリーフは、その裏をかきラグラージがもっとも苦手な草タイプのフシギバナと
同じ水タイプで更に体力も防御力も高いカメックスで耐えようという作戦か。
チャンピオンになっただけはあるな……だが、まだ甘い。
「フシギバナ、キングドラに宿り木の種。カメックスもキングドラにロケット頭突き!」
キングドラ、交代だ。ラグラージは地震!
「えっ!」
キングドラに代わって登場したのは、エアームド。鳥ポケモンである彼女には、味方の地震は無効。
ラグラージにとって草タイプのフシギバナは強敵だ。
苦手な草タイプの技を使う上、水タイプも地面タイプも効果が薄いのだから。
このままでは、ラグラージはほとんど何も出来ないままリタイアさせられる……
と、俺がそう判断し、すぐにラグラージを交代させる……だろうとリーフは読んでいたに違いない。
だから彼女は、長期戦を想定して宿り木の種と、防御もあげられるロケット頭突きを
弱点のほとんど無いキングドラに集中させようとしたのだろう。
だが今度は俺がリーフの裏をかいた。
エアームドは宿り木の種を受けたが、致命傷にはならない。
さらに、彼女はロケット頭突きに対して空を飛ぶことでかわすことも出来る。
地震は二人に対して強烈な打撃にはならないが、しかし強烈なインパクトをリーフに与えるには充分だ。
どれほど強烈だったかと言えば……この一撃で、完全に流れを俺の物にするくらい、だな。
「……やっぱり、ご主人様には敵わないわ」
まあ、俺の奴隷であり弟子であるお前のパターンは俺にとっては読みやすいからな。
それでも完勝とはいかなかった。
後半冷静さを取り戻したリーフは、弟子だからこそ師匠である俺の思考パターンを読み
何度か読み合いに競り勝つような場面もあった。
だが前半の遅れを取り戻すまでには至らず、俺の勝ちとなった。
正直、奴隷達の実力ではリーフ組の方が上だっただろう。
厳しいリーグ戦を勝ち抜いてきただけでなく、その後も訓練を怠っていなかったようだからな。
対してホウエン組は、同じようにリーグ戦を勝ち抜いてはいるものの
色々と事件に巻き込まれていただけに絶対的な練習量はリーフ組には及ばない。
その差がそのまま実力差になっている。
それを読み合い合戦でカバーできたから勝てた。
リーフが未熟だからではない。リーフを良く知っている俺だから勝てた。
同じ実力のポケモンを従えた別のトレーナーだったら……どうなってたかな。
それでもまぁ、威厳は保てたか……な
「……謙遜すぎますよ、ご主人様」
そーでもない、もっと胸を張って良いぞリーフ。
「いいえ……たった一回の地震で動揺した私が未熟なんです。それを見逃さないご主人様の力量は、流石に一語に尽きます」
そうか……まあ、これだけ強くなってくれて嬉しいよ、リーフ。そしてお前らもな。
「ありがとうございます……私達も、偉大な主の奴隷でいられる栄誉を、改めて胸に刻ませていただきました」
……随分かしこまるな、リーフ。
「ふふ、見せつけてやりたいじゃないですか……あいつらに」
チラリとリーフが視線を送った先は観客席。
彼女の言うあいつらとは、観客……の中に紛れ点在する、幾人かのトレーナー。
ああ、なるほどあいつらか……大観衆が沸き返る中、
じっと俺達に鋭い視線を送るそいつらがただ者ではないのは遠目からでもよく判る。
おそらくあいつらが……フロンティアブレーン。
エニシダが集め、バトルフロンティアの各施設を任されたトレーナー達。
そう、この大会が終われば俺が挑戦することになるトレーナー達だ。
「こちらの会話は聞こえてないでしょうけど、私がこうしてかしこまっている態度はよく見えているでしょう?」
リーフがイタズラっぽく口元をつり上げる。
リーフの狙いは、これだけ白熱したバトルを展開しても、私の師匠は実力の全てを出していませんよ
そうアピールさせるのが目的なのだろう。
まったく……そーいう知恵は良く回るな。
「褒め言葉ですよね?」
当然だ。
「でしたら……お褒めにあずかり、光栄でございます」
リーフは大げさな動作で俺に深々と礼をすると、観客の拍手に送られながら会場を後にした。
よくやるよ……ま、あーいう小狡い性格を含めて、愛らしい奴なんだがな、リーフは。
さて、俺も一旦退場しないとな……俺はインターバルを挟んでもう一試合あるが
そのインターバル中には、俺の奴隷同士がバトルする。
此方、ハルカ。彼方……謎のトレーナー。
全身をフードに包み、まったく顔も全身も見せない謎のトレーナーが、ハルカの相手だ。
まあむろん、その正体はハルカも控え室にいるトレーナー達にも知れているのだが。
その正体は、ミュウツーだ。俺の代理として、カントー組を率いてハルカとバトルする。
観客にミュウツーの姿をさらすこと自体は問題ないが、
彼女がポケモンとしてではなくトレーナーとして振る舞う姿を見せるのは……控えた方が良いだろう。
伝説のポケモンとして憧れられる一方で恐れられてもいるからな。あまり大観衆の前で妙な刺激はしない方が良い。
とりあえずは「リーフに続く俺の二番弟子」ってことで観客には説明している。
フードを着ているのは、あくまで「タカマルの代理」ということを強調させるためと
ニシエダが考案した演出という触れ込みを加えれば、まぁそれなりにまかり通るし。
その演出が功を奏しているのか、二人を取り巻く会場の興奮は再び盛り上がっている。
「そなたらが我らと主を共にするだけの資格があるか、見せて貰うぞ」
「あなた達がまだご主人様に必要かどうか、見せて貰おうじゃない」
……うーむ、まあ互いに納得して貰うためのバトルだから良いんだが
なんつーか、微妙な気分になるなぁ……さっきのカンナとプリムのバトルでもそうだったが。
っと、んなこと言ってる場合じゃないな。バトルが始まった。
ハルカはジュカイン,バシャーモ,ラグラージの御三家に加えて、
ライボルト,バネブー,ユレイドルの三人か……このメンバーで殿堂入りも目指すつもりらしい。
ふむ、ユレイドルを除けば全員♂か。まあ様々な意味において、認めて貰うためには良い人選かもしれんな。
対するミュウツーは、俺が初めて殿堂入りしたときのメンバー、
リザードン,ピジョット,ギャラドス,ライチュウ,シャワーズ,コリンダ(ルージュラ)の6人。
俺が言うのも何だが……ハルカ達とは「格」が違うな。
殿堂入りしてからもずっと訓練を続けてきただけはある。
おそらく、俺が先ほどのホウエン組を引き連れてバトルしても……勝てる気がしないよ。
つまり結果は言うまでもなく……
「……完敗です」
ミュウツーの圧勝だ。それも、さも僅差の勝利であるかのような「演出」までさせて。
「経験の差だな……だが、悪くない。主が引き入れるだけの実力と「魅力」がある」
ほう、ミュウツーがそれなりの評価をね……ま、認め合ってくれて良かった良かった。
「だが、夜はどうかな?」
「女としてはまだ負ける気はしないカモ。それとも、女の私を抱いてみたい?」
「言うではないか……そなたを抱くことに異論はないが、女同士として勝負には、正しいジャッジが必要になるな」
「そうカモ……」
……だからさ、二人して俺を見るな。
「この勝負、長く楽しめそうだな」
「ふふ、そうカモ」
あいつら、俺がこーいうことに優劣を付けたがらないのを判ってて言ってやがるな……
まあ、望むところではあるがな。
さてと、一通り顔見せは終わった。
後は二つの秘密基地でより深く理解し合って貰う事になるが……大会はまだ終わらない
この大会のメインイベントがまだ残っている。
ニシエダが、俺とバトルをさせたい相手がいるからとラストバトルのカードを組んだのだが
まだ相手が誰なのか知らされていない。
ま、正直予測は出来ているんだが……
再び登場した俺に、観客達からの歓声が浴びせられる。しかしそれは同時に、俺の対戦相手への歓声でもある。
ラストバトルへの期待が、この大歓声の表れか。
それだけ、俺の相手にかける期待も大きいってことだ。
流石に大人気だな、元チャンプ。
「ありがたいことだよ……この期待に応えられるような成果を見せないとね」
俺の相手は、元ホウエンリーグチャンピオン、ダイゴだ。
ダイゴは現役時代に一度も負けていない。
ミクリがチャンピオンだったのも、ダイゴが引退したことで空いた席に収まったにすぎない。
だからこのバトルが、実質上のチャンピオン決定戦だと多くの人から見られている。
しかし引退したあんたがニシエダの呼びかけに応えるとはね。どういう心境の変化だい?
あれか、「結局ボクが一番強くて凄いんだよね」とでも言いたかったのか?
「そんなナルシストじゃ無いよボクは……君なりの心理戦なんだろうけど、それはちょっと酷いな」
はは、悪かった。だが本当にこんな舞台に出てくるとは思ってなかったんでね
まぁバトルの約束をした覚えはあるが。
「約束をしているなら、求められる場所でやっても変わりはないだろう?」
なるほど、そうかもな。
「それに……そうだね、どこでやっても「結局ボクが一番強くて凄いんだよね」……ってことさ」
はっ、言うね……それじゃ始めようか
「そうだね、始めよう。頼むよ、エアームド」
まずはエアームドか。予測通りだな。よし、連戦でキツイだろうが頼むぞエアームド!
「りょうかぁい! くぅ、いい感じに盛り上がってるぅ!」
「かぶせてきたのか……新チャンピオンの余裕かい?」
そーじゃねぇよ。バトルを楽しむための、ちょいとした工夫さダイゴ。
ま、全員かぶせる事は無理なんだがな。
ダイゴのポケモンの内で、今バトルしているエアームドの他には
メタグロス,アーマルド,ボスゴドラは俺の奴隷にもいる。
だがユレイドルとネンドールは俺の奴隷にはいないからな、代わりにゴローニャとサイドンに出て貰うつもりだ。
ユレイドルに関してはハルカの仲間にいるし、彼女の仲間であることは俺の奴隷でもあるんだが……
第三者から見れば借りてきたポケモンって見られるだろうから自粛した。
ま、6人中4人が同じってだけでも盛り上がるだろう。
さて初戦のエアームドだが……激しい空中戦を展開している。
だが妙だな……ダイゴのエアームド、技のバリエーションに欠ける。
なにか防御技や補助技を所持しているんだろうが……使う気配がない。
バトルは俺達に良い流れのまま決着が付きそうな気配だが……
「エアームド、まきびしを」
これから止めというところで、まきびしをこちらのフィールドに撒かれた。
なるほど、どうりでバリエーションが少ないはずだ。
エアームド戦は勝利したが、置きみやげがいやらしいな……
「ユレイドル、頼みますよ」
よし、サイドン頼むぞ
「はい、頑張ってきます!」
気合い入ってるサイドンだが……相手のユレイドルとは相性が悪い。
身体は丈夫なんだが弱点の多さが欠点で、ユレイドルの使う草タイプの技は特に弱い。
サイドンはユレイドルの弱点である虫タイプの技、メガホーンで迫ったが
ギガドレインで体力を回復されつつダメージも与えられ、頑張り屋の彼女だが頑張りきれなかったか……。
ここは仕方ない……よく頑張った、サイドン。
「申し訳ありません、ご主人様……」
いい、気にするな。不利と判っていて相手をさせた俺に責任がある。
その不利はまだ続くな……ゴローニャ、悪いが頼むぞ
「はい……ああ、沢山の人に見られてる……」
照れ屋が転じて露出狂になったゴローニャは、もう顔を赤らめモジモジしている。
不利な闘いも、Mっ気の強くなった彼女にはちょいとした悦びになってしまってるからなぁ。
だが性癖は性癖、バトルはバトル。そこを弁えるだけの理性は、ちゃんとある。
さて相手だが……ネンドールだ。こいつも厄介な相手だよ。
なにせ地面タイプの癖に浮遊してるから、ゴローニャが得意としている地震が効かない。
なのにダイゴのネンドールは地震を放ってくるからな。厄介な相手だ。
こちらはロックブラストで根気よく反撃するものの、やはり圧倒的な不利は覆せなかったか。
むろん相性の悪さだけではない。ダイゴのポケモンが、それだけ良く育てられているということだ。
むろんダイゴ本人の指揮能力もあるが。
「同じ言葉を返しますよ、タカマル君。相性の差がなければ危うかった……」
だが結果は結果として出る。1対2か……ここから巻き返すぞ、メタグロス!
「もちろん! くぅ、やっと出番だよ!」
待ちきれなかったとばかりに飛び出すメタグロス。対するダイゴは、当然メタグロスを出してくる。
メタグロスは防御力の高さに定評のあるポケモンだが、うちのメタグロスは素早さが自慢。
高速移動を駆使し、技を避けつつ手数で勝負する。
対するダイゴのメタグロスは……ちっ、地震を覚えさせてるのか。
地面タイプの技は弱点だが……そこは防御力の高さでカバーできる。
こちらはサイコキネシスで応戦。
同じエスパータイプだから効きづらいが、メタグロスは防御が高い反面特防が低い。
かなり均衡した攻防を繰り返したが……高速移動が功を奏し、からくも勝利をもぎ取れた。
さすがはダイゴ、本当に良く育てている……だがこれでイーブンへ持ち込めた。
次はお前だ、頼むぞアーマルド。
「ちょ、公式デビュー戦がこんなバトルって……大丈夫かな」
大丈夫だ。それだけの訓練は積んできた。後は俺を信じろ。
「ハイ、頑張りますご主人様!」
ちょっとうっかりなところがあるのは心配だが、まあ大丈夫だろう。
このアーマルド戦は岩の撃ち合いになるだろう。
アーマルドは岩タイプだが、虫タイプでもあるために岩タイプの攻撃が弱点。
つまり、互いに弱点を突ける技を所持しているということだ。
まずは原始の力で様子見をするか……
「アーマルド、水の波動!」
なっ! また厄介な技を……
水タイプも弱点となる攻撃だが、なによりこれで混乱させられてしまうことがあるからな……平気か?
「大丈夫です、行けます」
OK、運はこっちに味方しているな。原始の力の副作用で、こちらの能力もあげられたし。
この流れに乗ろう、ロックブラストだ!
「いっけぇ!」
ロックブラストは出す度に球数が異なる技だが……よし、5発当てられた!
流れに乗った俺達をダイゴ達は止められず、このまま勝ちを物にした。
さて……ラストか。頼むぞボスゴドラ
「私が出るからには勝ちも同然でしょ? 相手が誰だって負ける気がしないわ」
何時にも増して自信たっぷりだな。
「大舞台のトリよ? 私がご主人様に恥を掻かせるわけ無いじゃない」
まったく、言うようになったな……よし、俺の期待を裏切るなよ
「当然!」
よし、その勢いに乗って……守れ
「えっ? わっ、判ったわ」
速攻で行くと思っていたのだろう、少し戸惑ったようだがこちらの指示に従い守りの体勢に。
その直後こちらへ襲ってきたのは、地震だ。
やはりな……どうもダイゴは、地震がお好きなようだ。
ネンドールはまだしもメタグロスにわざわざ覚えさせていたくらいだからな。
ボスゴドラは地面タイプに弱い。そこを狙ってくるだろうと読んだが、正解だったようだ。
ここはまず、守りつつ鉄壁で防御を更に高めておくか。
ボスゴドラは元々防御力の高いポケモンだが、更に装甲を厚くすることで地震に対応させる。
むろんそれを黙ってみているダイゴじゃない。
特攻である雷を使ってこちらの体力をごっそり削ろうと狙ってくるが……当たらない。
ふぅ……あぶねぇ。食らうと厄介だが命中精度の良い技じゃないから助かった。
さて反撃開始と行くか。得意のアイアンテールで反撃だ。
しかし同じ鋼タイプにはあまり効果はない上に、相手だって防御力が高い。大きなダメージにはなりづらい。
だが攻撃力の高さでそこをカバーしつつ、長期戦に持ち込む。
防御力を上げていた分、長期戦はこちらが有利。
雷は少し怖いが、そもそも同タイプの技ではないし、なにより特攻はさして高い訳じゃないからあまりダメージは多くない。
激しい殴り合いの結果……俺達が競り勝った。
ふぅ……勝ちはしたが危なかったな。
さて……本来、このバトルは6対6のフルバトルであり、6番勝負じゃない。
あくまで俺が6番勝負をけしかけ、ダイゴがそれに乗っかっただけのことだ。
残ったダイゴのポケモン二人をキチンと倒し、完全な勝利を手にした。
これで名実共にホウエンチャンプの座も奪えたことになったな。観客の大歓声がそれを証明している。
「素晴らしいバトルでした。ありがとう、タカマル君」
こっちこそ。良いバトルだったぜ。今まで闘ってきたトレーナーの中では、一番強かった。
「そう言って貰えると嬉しいけど……ボクは君の実力を引き出せなかったのが悔しいよ」
ん、別にあれは余興のつもりじゃない。互いの実力を計るにはちょうど良いと思ってやっただけだ。
なにもミュウツーやレックウザを出すことが俺の実力ってわけじゃないだろ?
「……そうだね、失礼した。君の読み、運、全てにおいてボクはまだまだだったということか」
運も実力の内とは言うが、今回ばかりはだいぶ運に助けられたからな。
あまり運を実力と言い切りたくはないが……ま、今回は俺の勝ちだ。
大観衆の中、俺達は互いの健闘をたたえ合い、大会は閉幕した。
次は……あいつらか。鋭い視線を送り続けるあいつら、フロンティアブレーン。
バトルフロンティア……次のバトルは、もう始まっている。
なに、俺の奴隷達なら軽い……揉んでやるから待ってろよ、ブレーンども。
「でもその前に、ご主人様」
なんだよミレイ。いい感じで終わりそうなところを
「バトルも良いですが、ご主人様にはもっと大切な時間が始まりますよ?」
「そうそう、とっても大事な時間がね……というか、もう始まってるカモ。ほら、もうこんなになってるの」
「ホウエンのみんなとの相性も確かめないとね……ほらご主人様、早く新しい秘密基地ってところに行きましょうよ」
やれやれ……ま、確かにこれからがバトルよりも大切な時間だな。
よし、行こうか。俺達の素晴らしき花園へ。
時間はある。たっぷり可愛がってやるからなお前達。

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S-BOW

Author:S-BOW

このブログは、管理人がポケモンをプレイしながら脳内でポケモンを擬人化し、更にエロ妄想を繰り広げた半プレイ日記です。
基本的に脳内妄想をあるがまま文章化しているため、読みづらい点が多々あることをご了承ください。
また始めて読まれる方は、下記カテゴリーの「はじめに」をクリックして注意事項を一読くださると幸いです。
またエロい妄想はしていますが、ストーリーをなぞった形になっているので、エロシーンは一部を除きかなり薄めであることもご了承ください。
※18禁ブログです。18歳未満の方は閲覧しないようお願いいたします

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