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PR:ミッション1・教授を護衛せよ!

俺達が泊まっているのは、リングタウンのレンジャーベース。
当然ここに勤めている他のレンジャー達も全員ではないが寝泊まりしているわけで
こんなところで大きな音は立てられない。
だが、それでも俺のそそり起つキャプチャスタイラーはそろそろ収まりが効かなくなっているし
なにより、トラブルばかり起こすマイナンをちょっとばかり「お仕置き」してやらないといかん。
まあそんなわけで、「音を出さない調教」を試みる。
まず声を立てないように猿ぐつわを嵌めるのは当然として、
SMの基本ともいうべき拘束系……縄で縛るってのもやらないとな。
逆に音を立ててしまう物……スパンキングや鞭打ちといった打撃系はNG
三角木馬なんてのは当然無理だが、幸いなことに低温蝋燭は用意できた。
……こんな物をとりあえずフィオレ地方に持ってきていた俺はやはりどうかしているな
ついでにシッカリとバイブの類も揃ってるし……俺は何しにここへ来たんだ?
まあいいか……とりあえず拘束して蝋燭垂らしてバイブ入れて……
そういや、マイナンへの調教でこっちの系統は余りしてこなかったな
まあこれはこれで良い機会……下手に目覚めすぎると、今度は「お仕置き」にならなくなるから困るんだが……

「おはよータカマル。夕べは眠れた?」
おはようヒナタ。まあぼちぼち……かな
「眠れたんだ。私なんかレンジャーになったばかりの頃は興奮して眠れなかったんだけどなぁ……」
……まあ、別の意味で興奮してたけどね昨夜は
「マイナンもおはよー……なんだか昨日よりもタカマルにべったり甘えてるね」
「えへへ、そうかなぁ?」
……いやぁ、調教しすぎてMにも目覚めたからなぁコイツ。ホント、お仕置きにならなかった……自分の技術力がちょっと憎い。
「元々タカマルのポケモンだったんだもんね。この子もそうだったんだって?」
え? いや別に俺のポケモンということではなくて……
「あっ、ごめん。喋っちゃいけないんだっけ……昨日ね、リーダーから話は聞いたの」
ハヤテから?……たぶんプラスルのこともあるからある程度ヒナタにも話したんだと思うんだけど……何処まで話したんだろう?
「タカマルって、カントー地方って言うところから来たんだって? あっちではトレーナーだったって聞いたよ」
ああうん、実はそうなんだ……
「トレーナーってよく知らないけど、タカマルはレンジャーになる為に自分のポケモンをみんな置いてきたんだって?」
まあそうなんだけど……コイツらがね……
「黙って付いて来ちゃったんだって? だから最初からタカマルに甘えてたんだよね。へえ、トレーナーもポケモンと心を通わせあえるんだ。凄いなぁ」
まあそんなトレーナーばかりじゃないけど……とりあえず、俺がトレーナーだったことは秘密にしといてくれ
「なんで秘密にしないといけないのかよく判らないんだけど……まあいいわ。リーダーからも言われてるし」
助かるよ……ハヤテは俺がトレーナーだったって所まで話したようだな。
まあ「普通の」トレーナーだったら別に秘密にする必要ないはずだよな確かに
「ところで、この子……プラスルは本当に私のパートナーにしちゃって良いの? 元々はタカマルの子でしょ?」
まあそうなんだが……ヒナタが良ければパートナーにしてやって。
プラスルもヒナタが気にいればそのまま「ずっと」パートナーとしてここにいていいからな?
「うう、なんか棘がある言い方……」
そんなことはないぞ? なんせぜんぶお前らが「勝手に」したことだからなぁ
「あう……」
「あはは、怒られちゃったねプラスル」
ま……もう怒ってないが、言ってることは半ば本気だ。
プラスル、お前がレンジャーのパートナーという道を選ぶ事になるなら俺は反対しない。
ヒナタも、あまり俺のポケモンだったとか気にしないで、プラスルを可愛がってやってくれ
もちろんパートナーになれなかったらソレはソレで……ハヤテも言う通り「お試し」くらいの気持ちでいればいいんじゃないかな
「ありがとうタカマル。プラスル、タカマルもこう言ってくれてるし、これからもよろしくね」
「うん!」
「……ホント、プラスルって美人に弱いよね」
はは、妬むなマイナン……相方を取られて悔しいか?
「別に? 私にはご主人様がいるからいいもーん!」
ったく、強がって……まあ後はプラスルやヒナタが決めることだからな。
「……お、二人とも早いな。おはよう」
「リーダー、おはようございます」
おはようハヤテ。
「うん……さて早速だが、二人とも朝のパトロールに行ってきてくれないか」
「了解。それじゃ行こうかタカマル」
あいよ……さて、昨日はトラブル続きだったが今日は平穏無事に過ごせるかな

軽くパトロールを終えレンジャーベースに戻ってきた俺達。
ハヤテも交え軽く立ち話なんかをしていた所へ……来客が訪れた。
「参った参った! ライラの森でまたしても迷ってしまった! おっとそんなことより久しぶりじゃのハヤテ。元気じゃったか?」
白衣に小豆色のシルクハットという、一風変わった出で立ちの老人。
入ってくるなりハヤテに歩み寄って気さくに挨拶をしていることろを見ると、レンジャーの関係者だろうか?
「……ん? そこのみなれぬ若いのがこの間話していた新人のレンジャーか?」
そして俺を見つけるなり話しかけてきたが……さてどう対処して良いものやら。
「お久しぶりですシンバラ教授。お察しの通り彼が期待の新人タカマルです」
この人がシンバラ教授か……事前に話は聞いている。
レンジャー達を束ねる組織、レンジャーユニオンの技術最高顧問。
ハヤテが会わせたがっていた人物でもあり、ハヤテ以外で俺の「正体」を知るもう一人の人物でもある。
「おおタカマル君。わしはシンバラじゃよろしく頼む。気軽に教授と呼んでくれてかまわんぞ」
こちらこそよろしく、教授。
「それはそうと教授。この前お預かりした新しいスタイラー……確かスーパー・スタイラーといいましたね。あれは実に素晴らしい! だからこそ万が一悪い奴の手に渡ったりしたら心配で……」
スーパー・スタイラー? ハヤテが突然興奮気味に話し始めたが……なんだろう。名前からして新しいスタイラーなんだろうけど。
「入らぬ心配をするな。スーパー・スタイラーの存在を知っているのは、それぞれのレンジャーベースのリーダーレンジャーだけじゃ! おっと、声が大きすぎたな。それにあれはまだまだ試作品にすぎんのじゃ」
……うん、不用心すぎるな二人とも。とりあえずこれで、その存在を知ったのが二人増えたぞ。
「……ところでハヤテよ。ここだけの話じゃが、スーパースタイラーをパワーアップするアイデアが閃いてな。いても立ってもいられなくなってはるばるフォルシティから歩いてきたという訳じゃ。その素晴らしいアイデアとは要するに……」
要するに? 興味津々と、俺とヒナタが耳をそばだてていると……
「ああえーと教授、ちょっとお待ち下さい……あっそうだタカマル、ヒナタ。悪いけどちょっと2階へ行ってオニドリルの様子を見てきてくれないか? 今すぐだ」
聞かれたくないのねやっぱり……まあ大人しく従おうか。行こうヒナタ。
「ええ。では行ってきます」
とりあえず2階へ行って……まあ口実であるオニドリルの様子を見に行くか。
2階には他のレンジャーやハヤテのパートナーであるオニドリル
他には「カイリューバス」と呼ばれている、レンジャーベース間を行き来するカイリューが待機していた。
カイリューバスは便利な反面上級クラスに達したレンジャーしか活用できない。
これはカイリューが認めるほどの者でなければカイリューが搭乗を嫌がるかららしい。
つまり以前ハヤテが無理矢理俺やプラマイ達をオニドリルに捕まえさせて空を飛んだような
ああいう無茶をカイリューはしてくれないらしい。
……あの時のオニドリルはかなりきつかったようだったからなぁ
実際、昨日の疲労がまだ抜け切れていないようだった……いや、悪かったなオニドリル
「でもリーダーのオニドリルは中々タフだから、すぐに元気になると思う……だけど今すぐは無理みたいね。教授をリーダーのオニドリルが送っていくのはちょっと難しいかな」
ああ、そういう意味もあったのかハヤテの指示は……さて一応名目上の目的は果たしたが、戻っても良いのだろうか?
まあすぐに戻ってくるのはアッチも想定済みだろうし、かまわんか。
俺達はとりあえず1階に戻っていった。
「オニドリルの様子はどうだった?」
ハヤテの問いかけに、ヒナタが答えてくれた。
「……ふむふむ……なるほど、そうか。いや、ありがとう」
そもそも人払いが目的だったから、ハヤテもさして報告を受けてどうという様子は見せない。
というか、ヒナタの報告をあらかじめ織り込み済みだったようで……
「そうそう、タカマルのミッションが決まったぞ! これからシンバラ教授はフォルシティまで歩いてお帰りになるそうだ。タカマルは教授を護衛して、フォルシティまで無事に送り届けてくれ。これをきみの初めての正式なミッションとする!」
もう帰るのか……来て早々なのに。まあ目的は俺達がいない間に済ませたんだろうけど。
さてオニドリルを使えないのを見越して用意されたミッション。
俺も教授とは話がしたかったし、これまた都合の良いミッションになりそうだな。
「ライラの森を進み、クロッカトンネルを目指せ。トンネルを抜ければフォルシティはすぐそこだ!」
ライラの森ってのは、昨日スバメをキャプチャしたあの森か。
オニドリルで飛んできた時にも感じたが、リングタウンとフォルシティはそう離れていないようだな。
まあ教授のような老人でも歩いて往復できるんだからな
「よろしく頼むぞ、タカマル君!」
任せて下さい……それじゃハヤテ、ヒナタ。行ってくる
「ん、頑張ってくれタカマル君」
「行ってらっしゃーい」
二人に見送られ、俺達はまず森を目指す。
とりあえず相手は老人だし、その護衛だし、色々速度とか気を使いつつ歩いていたんだが……
「儂を老人だと思わないでくれ。気遣いは無用じゃ。どんどん、歩いて行こう!」
元気な爺さんだな。杖こそ突いているが、確かに気遣いは無用みたいだ。
さて森に入って……人気もないし、話を切り出せるな
まあ改めて言う事じゃないけど……教授、ハヤテからはなんて言われてるんです?
「ん? まあたいした話じゃない……君も聞いていたと思うが、今スーパー・スタイラーというものを開発中でな。その事で君の意見も色々と聞きたいと思っておった」
俺の意見を?
「うむ。レンジャーではなくトレーナーの、それもトップレベルのトレーナーの意見なぞそう聞く機会はないからのぉ。折角だし、色々と聞きたいことはあるんじゃが……まあ焦ることはない。またゆっくり聞かせてくれ」
……そのスーパー・スタイラーってのがまだ完成していないから?
「あまり詮索せんでくれ。先ほどはうっかり口を滑らせてしまったが、一応まだ極秘事項なんでな」
ん……まあいいけど。
こっちもまだレンジャーってのを始めたばっかりだから、意見らしい意見も言えないだろうし
「おおそうじゃ、そんな新米の君を儂が鍛えてやろうではないか」
教授が?
「これでもキャプチャスタイラーの開発者じゃぞ? 君達レンジャーのように上手く操作はできないが、基礎知識は君達よりも豊富だと思うがな」
そりゃ仰る通りですね……ではご指導お願いしますよ
「うむ。まずは「ポケアシスト」からじゃ……」
俺は教授の指導を受けながら洞窟へ向かっていく。
ポケアシストという、キャプチャしたポケモンの能力をスタイラーに上乗せするような機能を色々教わったり
道をふさいでしまっているわらの束や倒木をキャプチャしたアチャモやワカシャモの力を借りて焼き払ったりしていく。
なるほど……使いこなせればキャプチャする際にも、キャプチャしてから力を借りる時にも色々と便利な機能もあるのは判った。
ただやはり、何かある旅にキャプチャして、そして一度力を借りたらリリースされるというのは……不便だと感じてしまう。
自然とそこに住まうポケモンを大事にする、という理念は理解できる。良い事だと俺も思う。
だが色々と活動する際に、力を借りたいポケモンがすぐキャプチャできるかってのは大きな問題だよな
まあ教授に言わせると、その為にレンジャーは自分達が活動する現場にどんなポケモンがいるのかを理解する必要があり
その為に、各地にレンジャーベースを設置してレンジャーを地域ごとに常駐させている……ってことらしい。
なるほどねぇ……それもまた一長一短あると思うが
何を優先させるのか、バランスをどう取るのか、ってことはレンジャーユニオンだってやって来たことだろう。
とりあえず現状がその答えで、更により良くする為に「外」の意見が欲しい……つまり、俺の出番か。
なんつーか……そーいう大役を任せられるような人間じゃないと思うんだがねぇ俺は。
っと、なんやかんややってたら洞窟にたどり着いたな。
「ここまで来ればあと一息じゃ。なんだか楽すぎるミッションだったかもしれんな。さあ急ごう!」
まあ新人に任せるようなミッションだから当然だろう
洞窟の中は思っていたよりも広々としている。入り口にはダグトリオの銅像が……なんでまたダグトリオ?
「そこに解説が書いてあるぞ。読んでみると良い」
なになに……「トンネル開通の為に人間と苦労を共にしたダグトリオをここに湛える」か。
なに、この広いトンネルをダグトリオがやったのか!? 凄いな。
「昔はこの辺でもダグトリオをよく見かけるほどおったからな。だが人通りが増えたせいか、最近はトンネルの奥に引っ越したみたいじゃ」
へぇ……まあなんにしてもよくやるわ
感心しつつ、洞窟の中を進む俺達……ふと、行く先で話題にしていたダグトリオが顔を出している。
「おお、珍しい! ダグトリオじゃないか!」
よほど珍しいのだろう。教授が一人で駆け寄っていく……が、それに驚いたのかダグトリオは顔を引っ込め逃げてしまった。
「ダグトリオの奴、儂を見て逃げおった! なんて失礼なダグトリオじゃ……」
はは、まあ失礼というか驚いたんでしょう教授。
なんか子供っぽい教授の様子に笑っていた……のが、俺の油断。護衛という任務を忘れていた瞬間だった。
突然、轟音と共に地面が揺れる……地震か? にしても少し不自然な……
揺れが収まったかと思ったら、今度は……落石!
岩は俺の目の前、そして教授の後方……つまり俺達の間に落ちてきた。
かなりデカイ。完全に道がふさがれている……
教授! 無事ですか!
声が届くかどうかも怪しいが、とにかく安全を確認しなければ……俺は必死に叫んだ。
「おーい、タカマルくーん! 聞こえるかー!? 危機一髪じゃったが、儂は大丈夫じゃ!」
ほっ……無事なようだ。良かった。
「とにかくこちらに来てくれないと、どうにもならん! すぐそこに、こちらに繋がる別の通路があるはずじゃ! 儂はここで待っておるぞ!」
判った、待ってて下さい教授!
……とは言ったものの、どの道だ?
あそこかな……木の柵でふさがれた道がある。あそこから向こう側へ行けそうだ。
あの柵をどうにかしないと……俺は落石にビックリして飛び出してきたパラスをキャプチャし、柵を切り裂いて貰った。
教授は無事とは言え急がないとな……なんか嫌な予感しかしない……
落石の向こう側にどうにかたどり着いた……時、俺の目の前を怪しげな二人組が走り去っていく。
「待たんか、お前らぁ!」
その後を教授が追いかけていく……悪い予感的中か。何かあったな……
「おおタカマル君! 非常に不味いことになった! 儂の研究の成果であるスーパー・スタイラーを、ゴーゴー団とかぬかす奴らに奪われてしまった!」
えっ、盗まれた!? スーパー・スタイラー持ち歩いてたのか……それ込みの護衛だったのか。
「あと20年若ければ、あんな奴ら、ヒネってポイのキューだったのじゃが……」
いやそんな事よりも教授……
「おおそうじゃ、とにかくあいつらを追いかけるぞ!」
ああ……ちくしょう、また「なんたら団」かよ。もういい加減にしてくれよ……
すぐに駆けだした俺達だったが、目的の二人は立ち止まってこちらを見ていた。
思わず俺達も足を止めてしまった……にしても、なんだあいつらの格好。
おかっぱ頭に、レンズの色は薄めだが大きなサングラス。
そして裾が無駄にヒラヒラしている白いズボン……何年前のグループサウンズだ?
「間抜けなお二人さん。さっきの落石は自然の災害とでも思っているのかい? ハッハッハーッ! このトンネルでしばらくじっとしていやがれ!」
いやおかしいとは思ったが……罠を張られていた?
ということは、教授がここを通ることも、盗まれたスーパー・スタイラーを教授が持ち歩いていたことも知っていた?
教授は「リーダーレンジャーしか知らない」とか言ってなかったか?
どこかで情報が漏れていて、待ち伏せされていた……
とにかく今そんな推測をしている場合じゃないな。あいつらを捕まえないと。
「ヘッヘッヘ ここでリモコンのスイッチ押しちゃう悪いボク。せーの、ポチッ!」
なんたら団の一人がリモコンのボタンを押すと、また地面が揺れた。そして、落石!
……だが、岩は俺達の後方へ落ちただけ。帰り道を塞がれたが、あいつらを捕まえるジャマにはならない。
「あ……こ、これって、いわゆる……いわゆる、いわゆる……あ、いわゆる、いわゆる……失敗?」
「いわゆるいわゆるうるさいよ! 失敗もいいとこだ! これじゃこいつらを足止めできないだろ!」
「なーに言ってんの! 仕込んだのはアンタの方! このボクはスイッチ押しただけで岩を落とす場所はアンタが決めたんじゃないか!?」
「それも一理ある! とにかく、今は逃げよう!!」
あれか、なんたら団特有の……「まぬけ」って奴か?
団とか名乗ってる奴らには標準装備らしいな……おかげで助かった。
だが、こういう奴らの「逃げ足が速い」ってのもまた標準装備なのか……追いつけない。
二人を追いかけてトンネルを抜け、外に出た……ところで、地響きが。
またあいつらが何か仕掛けたのか?
いや違う……野生のサイドンが暴れている!
「サイドンの奴……さっきの二人に何かされて気が立っているんじゃろう」
まずいな……無視するにもこれだけ暴れられては危険だ。
ついでに言えば、放っていくわけにも行かないな……これじゃ
「タカマル君……スタイラーのエネルギーは大丈夫か? このサイドンをキャプチャしなさい。タカマル君の気持ちをキャプチャに込めればサイドンは落ち着くはずじゃよ」
やるしかなさそうだ……サイドンか。地面タイプだからマイナンのポケアシストは使えないな。
教授とはぐれた時に見かけたニョロモをキャプチャしておけば良かった……なんて、あの状況でそんな余裕はなかったか。
とりあえず、その前からキャプチャしていたマダツボミの力を借りよう。
草タイプのポケアシストはキャプチャラインから草を発生させ、それを絡ませて足止めすることが出来る。
うまくサイドンを足止めし、キャプチャ開始……
しぶとい、なかなかキャプチャできないが、アシストもあってどうにかキャプチャできた。
「サイドンは何とか落ち着いたようじゃ。リリースして元いた場所に帰してやってくれ」
了解……サイドンはリリースされると大人しく場を離れていった。
「ふう……トラブル続きじゃな。今の騒ぎであいつらを完全に見失ってしまったな」
ですね……くそっ、まさかこんな自体になるとは……
いや、そうなることも想定しなければ護衛にはならないだろう
いくらレンジャー初心者とはいえこの失態はデカイ……
「今はフォルシティに戻って対策を練ることにしよう」
落ち込む俺を見かねてか、教授が声を掛ける。
確かに……ここにいても始まらないからな。
俺達は黙って、フォルシティへと向かった。

洞窟を抜けた先からフォルシティまではすぐだった。
そして目的地であるレンジャーベースも入り口近くにあった。
「フォルシティのレンジャーベースに到着じゃ。タカマル君ご苦労じゃった! ミッションクリアじゃよ!」
……クリアだって? 冗談じゃないですよ……
「……ん? 嬉しくないのか? もしやスーパー・スタイラーを奪われてしまったことが引っかかっているんじゃろうか?」
当然でしょ。完全に護衛は失敗。俺の失態ですよ……
「いいか、タカマル君。お前さんのミッションは、この儂をこの場所まで無事に送り届ける事じゃ。儂を見てみろ。怪我一つしておらんじゃろ? そしてそこが目的のレンジャーベース。つまり、立派にミッションクリアじゃよ!」
ですが教授……
「……失態は儂にある。あのゴーゴー団とか名乗る連中に、スーパー・スタイラーのことが知れていたこと。にも関わらず儂が不用意に持ち歩いていたこと。持ち歩いていたにもかからわず、その事を君に伝えなかったこと……攻められるべきは儂なんじゃ」
……だけど俺は……
「ミッションクリア。今はそれだけで良いではないか。対策はコレから……」
慰め合う俺達の元へ、あれは……ドードリオか。ドードリオに乗った男が駆けつけてくる。
「お帰りなさいシンバラ教授! ハヤテは元気でしたか?」
どうやらここのレンジャーらしい。
俺が着ている制服とは異なる紫のスーツに身を包んだ男がドードリオから降りながら教授に挨拶している。
「ただいま、ジョウ。ハヤテは元気じゃったが儂の方がちょっとな……いや実は……恥ずかしいことじゃが……」
教授はジョウと呼びかけた男に近づき、耳打ちしている。
「な、なんですって!? スーパー・スタイラーを!? 詳しい話はレンジャーベースで聞きます! さあ早く!」
耳打ちした意味がないほどに、ジョウは大声を出し驚いている。
言われるままに、俺達はレンジャーベースの中へと入っていった。
中で、ジョウはまず俺に話しかけてきた。
「教授の護衛ご苦労様。君のことはハヤテから聞いています。レンジャークラス「1」にしてはなかなかの働きでしたね」
……引っかかる物言いだな。
意図しているのか判らないが、スーパー・スタイラーを盗まれたことを攻めているように聞こえるぞ。
さすがにこう、第三者から言われると腹が立つな……腹は立つが、同時に不甲斐なさも感じて何も言えない……。
「今からタカマルのレンジャークラスを「2」に認定しましょう!!」
……認定されてもな……俺はただ黙って聞くだけだ。
「教授……大事なお話があります。ここではあれなので、2階に行きましょう。タカマル……ここで待っていてください」
俺の正体を知らないジョウからすれば、新人にこれ以上この件に触れさせないってのは判る。
判るけど……なんだよ、この悔しさは。俺はただ2階へ上がる二人を見送るだけだった。
そんな俺の様子をどう感じたのか……近くにいたレンジャー二人が話しかけてきた。
「俺リンキ。よろしくね! 君のとこのハヤテさんとうちのリーダーのジョウさん、昔は同じチームで働いてたんだって。若い頃はライバル同士ぶつかり合うこともあったらしいけど、今はお互いに尊敬し合ってる感じだよ。オニドリル使いのハヤテにドードリオ使いのジョウって、フィオレでは有名なんだ」
「俺ケイトっつんだ。覚えてくれたら嬉しいよ。それにしても君凄いよな。シンバラ教授の護衛を任されるなんてさ。えっ? 凄さが判らない? シンバラ教授はレンジャーユニオンの技術最高顧問だぜ!? 君が使ってるそのキャプチャスタイラーだって教授の発明なんだよ!」
自己紹介がてら、新人相手に色々と話してくれる。
親切心もあるんだろうけど……俺はただ苦笑いを浮かべて頷くしかできない。
「うちのリーダーとシンバラ教授……ただ事じゃなさそうだったけど、何があったんだろう?」
「リーダーも教授も険しい顔してたな……」
結局、この二人とも教授達が気になるのか、雑談はあの二人のことに。
まあすぐに戻ってくるって話だから……スーパースタイラーのことはすぐに公表されるんだろうけど……
「あっ! アリアお帰り!」
なんて考えていたところに、一人又レンジャーがやって来た。
ふむ……なんというか、いかにも「お嬢様」って感じの女だな。
金髪縦ロールってのが、モロまんまだ。
そして俺の印象は全く的を外していなかった。
「あら? その制服……あなたもしかしてリングタウンのレンジャー? でも知らない顔ね……私はアリア。フォルシティのレンジャーよ」
しゃべり方とかまんまだな……なんて思っていたら、なんか不機嫌な顔つきになってきたぞ?
「アリアよ……聞いたこと無い?」
いや? 流石にレンジャー成り立ての俺がフォルシティのレンジャーまで知るはずもないだろうに……
「聞いたこと無いですって!? この私のことを? 何も知らないのね、あなた。まあいいわ。で、あなたの名前は?」
おいおい、ずいぶんとまぁ……あまりにもステレオタイプなお嬢様だな。本当にレンジャーか?
まあいい……タカマルだ、よろしく。
「ふーん、そう。タカマルっていうの。あまりパッとしない名前だけど、一応覚えておくわね」
この対応……まあいちいち突っかかっても仕方ない。ここは流しておくのが無難だな。
っと、教授達が戻ってきた。
「整列!」
ジョウのかけ声で慌てて整列するレンジャー三人。
慣れていない俺は遅れて三人に並び整列する。
「ゴーゴー団と名乗る連中に、教授のスーパー・スタイラーを奪われてしまいました! スーパー・スタイラーとは、キャプチャ・スタイラーの最新型と考えてください。まだ開発途中なので詳しいことは言えませんが、悪い奴らの手に渡ると悪用される恐れがあります。奪われたスーパー・スタイラーをなんとしてでも取り戻すこと! これはフォルシティのレンジャー全員のミッションです!」
やはり公表して探すって流れになったか……
ジョウの発言に続けて、教授も声を掛けてきた。
「……これはいつものミッションではない。フォルシティだけでなんとかできる問題ではないのじゃ。全てのレンジャーベースを統括するレンジャーユニオンの最重要ミッションとして、フィオレ地方にある全てのレンジャーベースにたった今伝えたところじゃ。各地のレンジャーと協力し合ってミッションをクリアして欲しい! 儂が油断したこと、申し訳なく思っている……」
……申し訳ないのはこっちなんだが……教授一人に背負わせる責任じゃないんだがな……
まあだからって俺だけが背負うものでもない……少なくとも、教授一人の問題ではないはずだ。
「いいですか! シンバラ教授の為にも、全力で頑張ってください! とにかくまずはゴーゴー団の情報を徹底的に集めること! スーパー・スタイラーが奪われたクロッカトンネルを中心に活動を開始してください! こまめな報告を忘れないように! 以上、解散!」
ジョウの号令で飛び出していく三人。
汚名返上とばかりに俺もその後に続こうとしたが……
「待って下さい、タカマル君。あなたには別のミッションを行って貰います」
は? 別のミッションだと?
ちょっと待て……各レンジャーベースにも伝えて合同作戦をやってくってなったんだろ?
つか、現場にいたのは俺だぞ。俺が直接調査に加わった方が良いに決まってる。
「……その気持ちは嬉しいのですが……今のタカマルのレンジャークラスではこのミッションは無理でしょう」
なっ!? 調査にレンジャークラスもなにもないだろ!
「落ち着きたまえ、タカマル君」
だけど教授!
「落ち着きたまえ……ほら、君のパートナーも怖がっている。まずは落ち着きなさい」
……マイナンがギュッと俺にしがみついている。
……俺は彼女の頭を黙って撫でてやる。
「……ハヤテが気にいる理由がよく判りました。確かに君はレンジャー向きの熱い心を持った男のようですね。ですが……判って欲しい。新米の君だからこそ、合同調査に加わると指揮系統に乱れが生じることもあるのです。レンジャークラスというものは、そういった経験も加味されて認定されるものなのですよ」
……ジョウは冷静な男のようだ。そして彼の言うことは筋が通っている……悔しいことだが。
「君には他に頼みたいことがあります。今回のミッションでフォルシティの街からレンジャーがいなくなってしまう。その間、この街のレンジャー活動を君に任せたいのです。困っている人達を助けてあげて下さい……これをタカマルの今回のミッションとしましょう」
……まあ確かに、出払っていなくなる「穴」を埋める役が誰か欲しいところだよな。
それが俺か……俺が適任って事か。
自分の失態も取り返せないのか……ロケット団を潰し、マグマ団アクア団を改心させ、シャドーを二度も解体させたこの俺が……
無力だな。俺は奴隷達がいないと何も出来ないのか……レンジャーとしての俺はあまりにも無力だな。
「ご主人様……」
心配そうに見つめるマイナン……俺は彼女の頭を又撫でてやりながら、ジョウからのミッションを受け取った。
唇を噛みしめながら出来る、俺の精一杯だった。

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Author:S-BOW

このブログは、管理人がポケモンをプレイしながら脳内でポケモンを擬人化し、更にエロ妄想を繰り広げた半プレイ日記です。
基本的に脳内妄想をあるがまま文章化しているため、読みづらい点が多々あることをご了承ください。
また始めて読まれる方は、下記カテゴリーの「はじめに」をクリックして注意事項を一読くださると幸いです。
またエロい妄想はしていますが、ストーリーをなぞった形になっているので、エロシーンは一部を除きかなり薄めであることもご了承ください。
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