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PR:ミッション2・フォルシティ事件簿

ヒーローであることを否定しながら、ヒーローであることを俺はどこかで自覚していたのだろうか?
自覚と言うより……おごり、だな。
ロケット団をはじめ、これまでに悪党連中を倒してきた俺。
その功績もあって俺はレンジャーユニオンに呼ばれフィオレ地方にやって来た。
なのに……教授の護衛というミッションをしっかり果たすことが出来ず、
教授の持っていた開発中の「スーパースタイラー」を「ゴーゴー団」とか名乗る連中に奪われた。
教授は俺に責任はないと言ってくれたが……いや、やはりあの時もっと緊張感を持っていればこんな事には……
この失態を取り戻したい。自分がふがいなかったと自分を責める教授のためにも
だが……レンジャーとしては新人である俺に、その機会は与えられなかった。
他のレンジャー達がゴーゴー団の行方を捜す中で、
俺はそのレンジャー達が抜けた穴を埋めるべく、街のパトロールを命じられた。
元々組織に属するような立場がうっとうしいと思っていた俺にとって、これは屈辱的だ。
だが……従うしかない。反発したところで、事態がややこしくなるだけだからな。
さてと……目覚めの悪い朝になったが、やることはやるか、マイナン
「うん……」
……お前まで落ち込むな。なに、汚名返上の機会は絶対にある。今は耐えるしかない……
「うん……」
……そんなに沈んだ顔してると、犯すぞ?
「えっ!?」
何嬉しそうな顔してんだよ、お前は。
「あっ、アハハ……つい」
ったく……ま、しっかりパートナーやってくれりゃ犯してやるからさ
とりあえずパトロー……っと、なんだこれ、スタイラーに反応……って、メールか。
そういや通信機能も備わっていたっけ……まだ使い慣れてないからびびったぞ。
誰からだ……ハヤテ?
なんだろ……「ハヤテからタカマルへ。ジョウから話は聞いた。慣れない場所で大変だと思うが、フォルシティで困っている人達を助けてあげてくれ。よろしく頼むよ」……か。
そうか……変な気を使わせてしまっているなぁハヤテに。
まあ仕方ないか……うん、何時までも腐ってられないしな
とりあえず、パトロールするか
まだこのフォルシティには慣れてないから何処に何があるのか把握できてないが
それはまあパトロールしながら確認するしかないな
さてまずはどこから……ん、こっちに向かって走ってくる人がいるな……
「女の人だね」
だなぁ……こっちに、つまりレンジャーベースに来るってことは、なんかあったかな?
「レンジャーさん、お願い。マンションまで来てくれない? 手違いがあってちょっと困ってるの。待ってるわ!」
……って、おいおい、言うだけ言ってまた戻っていくぞ……緊急事態なのか?
まあともかく行ってみるか……ん、立ち止まった。ここは……マンション、かな?
「中々素敵な建物でしょ? 私の部屋はこっちよ」
まあ素敵と言えば素敵だが……言葉からして、そう緊急性はないようだな。
ともかく追いかけるか……ってほどでもないか。入り口近くの部屋で又立ち止まった。
「レンジャーさん! ほらこれ見てみて。この邪魔な木箱、どこかの引っ越し屋さんが忘れていったらしいのよ! お願い何とかして! このままじゃ部屋には入れないの」
女性が言う通り、部屋の入り口には大きな木箱が……なんつーか、置き忘れるようなサイズじゃねーぞこれ
何とかするのは良いけど……ここの管理人さんには話した?
「ええ。引っ越し屋さんとも連絡を取ってくれて、この荷物を取りに来るらしいんだけど、ちょっと時間が掛かるみたいで……その間私部屋には入れないから困っちゃうのよ」
なるほど、ならとりあえずどけるだけで良いんだな。
とはいえ、こりゃ人の手でどかせそうにはないな。
「そうなの。自分でどかそうとしたけど重すぎて無理だったの。困っちゃったなぁ」
となれば、力持ちのポケモンを連れてくるのが一番か
近くにいれば良いんだけど……お嬢さん、申し訳ないが近くに力の強そうなポケモンはいませんかね?
自分はこの街に配属されたばかりでまだ街のことを知らないもので……
「そうなの。私も引っ越してきたばかりだから……ああでも、力持ちのポケモンならマクノシタを見かけたわよ」
そうですか、ありがとうございます……では少々お待ちを。
「ええ、お願いねレンジャーさん」
さて……まず外に出てマクノシタを探さないと。
「ご主人様、ほら、そこにいたよ!」
お、ホントだ。意外と近くにいたな……よし、キャプチャするぞマイナン
「はーい!」
とは言っても、マイナンの手を借りるまでもないか……よし、キャプチャ完了っと。
早速マンションに戻って……マクノシタ、あの木箱をどけてくれ!
力強い張り手で、木箱をアッサリとどけるマクノシタ。
小柄だが、やはりポケモンなんだな……力強い。ありがとうマクノシタ。
「嬉しい、ありがと! やっと部屋には入れるわ。お茶でも飲んでかない?」
いえ、まだ任務中なので……と言いたいところですが、綺麗な方のお誘いは任務より優先されますから、是非。
「……うわー、出たよ。ご主人様の二枚舌……」
マイナンの嫌味なんか聞こえない。早速お邪魔させて貰おう……っと、なんだ!?
「キャー! なによこれ!? レンジャーさん捕まえて!!」
なんで部屋の中にコンパンが!?
お嬢さんの反応からして、彼女のポケモンではないようだな。
「早く早く! あのポケモン何とかしてよ!」
飛び跳ねるコンパンにすっかり怯えているな。とにかくコンパンをキャプチャして落ち着かせるか……
すばしっこいが、キャプチャは問題なく完了っと。
「……悪いけど、そのポケモン私かなり苦手なのね。だから早く逃がしちゃって!」
ん、まあ虫タイプのポケモンを嫌う女性は多いからな……ほら、元いた場所にお帰り、コンパン。
「引っ越し早々こんな目に合うなんて……でも私挫けない! 前向きに生きていくのよ!」
まあ都会とは言え野生のポケモンと共に暮らすフィオレ地方ではこーいうこともままあるんだろうけど
「そっ、そうなのかな……でもこれで憧れの都会暮らしが送れるわ。レンジャーさんありがと!」
どういたしまして……ああ、お茶に誘って頂いてましたが、それどころじゃないようですね
「……そうね。ごめんなさい、何もお構いできませんで……」
いえいえ、気にすることはないですよ
……コンパンに部屋の中散らかされちゃ、ゆっくりお茶も出来ないよな
片付けを手伝ってあげたいところだが、まあ女性の一人暮らし……男に見られたくない物も色々あるだろうし
ここは大人しく引き下がろう。行くぞマイナン
「はーい……残念でしたねぇ、ご主人様ぁ」
にゃろ、嫌な言い方しやがってコイツは……
さて折角マンションの中に入ったんだ、ちょっと中をついでに見て回るか。
ぐるっと、マンションの各部屋を尋ねながら軽く見回ったが
他にコンパンがいるとかそのようなトラブルはもう無いようだ。
あのコンパンは何だったんだ? 部屋の前に置かれていた荷物と関係があるんだろうか?
引っ越しの手違いにしては又……まあ俺が気にすることでもないか。
むしろ気にすべきは……住人の、ちょっとした苦情というか疑問だ。
なんでも、最近水道水が臭うらしい。
この街の地下水道はポケモンが住めるくらい綺麗で、もちろん水も綺麗なのが自慢だった。
にも関わらず臭いがすると言うのはおかしい……ということ。
俺はこの街を知らないからなんともいえないが
住人が気になる臭い……か。まあ後で報告だけはしておくか。

さてマンションを出て他の場所……ん、なんだあのおばさん
「キョロキョロしてなんか怪しいね……あ、こっちに来た」
俺の姿を見て寄ってくるってことは、レンジャーに用事かな?
「ちょっと、あんた、ちょっと! そこのレンジャーさんってば! あたしの可愛い可愛いエネコちゃん達がいなくなっちゃったのよ! お願いだからすぐに連れ戻して欲しいのよ! エネコちゃん知ってるでしょ? ちょちょいのちょいで解決よね? なんたって、レンジャーなんだもの!」
一気にまくし立てられるおばさんに圧倒されてしまう……
むろんエネコは知ってるけど、ちょちょいのちょいと言われてもなぁ
……なんかこのパターンどっかであったような気がするんだけど……
「あれ、あのエネコのことかな」
マイナンが指摘したのは、こちらへ近づいてきたエネコ
「あらエネコちゃん! なーんて可愛いのかしら! そうそうこのポケモンよ! この子と同じポケモンよ! ボヤボヤしてないで早くエネコちゃんを連れてきて!」
ん、どうやらそのエネコの他にもいるのか……ええまあ、探してきますけれども……
「あんた、任せたわよ。エネコちゃんをお願いね! もしエネコちゃんが何処にいるか判らなくなったらあたしに聞きに来て。それじゃあたしはレンジャーベースの近くで待ってるから頼んだわよ!」
……いっちゃったよ。その前にさ……いなくなったエネコって残り一人で良いんだろうな?
「あの様子だと他にもいそうだよね」
マイナンもそう思うか? 俺もそう思う……困ったな、とりあえず探す前に確認しに行くか?
「ねえレンジャーさん、あのおばさんにエネコ探し頼まれたんでしょう?」
ん? ええそうなんですよ……失礼ですがお嬢さん、心当たりでも?
「心当たりも何も、おばさんのエネコ、逃げる場所いっつも同じなの。自分で連れ戻しに行けばいいのにって思っちゃう」
そうなんですか……ではもしかして、場所も何人いるかもご存じで?
「ええ。教えてあげても良いけど……お願い聞いてくれる?」
……なんでしょう?
「あのね、私リーダーレンジャーのジョウ様のファンなの! いつもここを通るジョウ様を待ち伏せしてるんだけど……」
……出待ちかよ。まあストーカーになってないだけ……いや半ばストーカーか……まあいい、この際どうでもいい。
「ジョウ様に恋人いるの? それだけ教えてくれないかな……」
……えーっと、すみません。私はコスチュームを見ていただければ判る通り、別の町のレンジャーでして……
「あらホントだ。なら仕方ないわね……いいわ、だったら尚更エネコ探し大変よね。場所教えてあげる」
助かります……うん、基本的に悪い人では無いようだけどなこのお嬢さんも。まあ恋はなんとやらって……ね。
それにしてもあのエネコおばさんはなんだかな。このお嬢さんにエネコが逃げた場所まで知られてるくらい有名なのかって思うと……、
「なんか、リングタウンにいたセキネさんだっけ? あのおじさんに似てる気がする」
あー、それだマイナン。
なんかどっかでと思ったが……ああいう過保護な癖にそれが仇でポケモンに逃げられちゃうような人ってどの街にもいるんだな。
出待ちのお嬢さんにエネコの場所を聞き、早速捜査開始。
普通に噴水の近くにいたり、マンションの屋上にいたり、ゴミ箱の中に隠れていたり
中には民家に置かれたポケモンのぬいぐるみに紛れていたり……気付いてくれ、住人さん。
全部で6人。うち5人を見つけおばさんに引き渡しつつ……さて最後の一人だ。
出待ちのお嬢さんの話だと、この先なんだが……柵が立ててあるな。
これ、勝手に取り払ったら不味いよな……ちょっと近くの人に聞いてみよう。
すみません、この柵はなんでしょうか?
「柵? あれ、こんな柵有ったかな……覚えがないね」
覚えがない? この先はどこなんでしょうか?
「ちょっとしたベンチのある広間だよ。だからこんな柵を立てるようなことはないと思うんだけど……」
……なんだろう、誰が立てたんだ?
「それ壊しちまっていいと思うよ。なんか事件だろ? レンジャーさん。なんなら俺が話しつけてやるからさ」
ありがとうございます、すみませんが撤去させていただきますね……とりあえずキャプチャしておいたニャースに頼むか
さて柵を取り払って先に行くと……ん? なんか人がいるな。
「ゴーリキーもいるね」
だな……白衣を着ているところを見ると研究者か?
「なんかゴーリキー変だね」
……苦しそうだな。鳴き声が明らかに変だ。
「チッ! うるさいぞゴーリキー! まったく、役に立たないポケモンだな!」
おいおい、その辺にしてやれ。事情は知らないが、ゴーリキーが可哀想だろ
「あぁ? おいお前! そこで何してる! 関係ない奴はここから出ていけ! ゴーリキーが可哀想だと? 俺達のポケモンをどうしようとお前には関係ないだろうが!」
関係ない……か。だがそう言えるような状況には見えないんだがな
「関係ない奴は出ていけって言っただろ! 目障りなんだよ!」
この……
「ご主人様……」
……判ってる。ここで変に事を荒立てるわけにはいかないな。
ゴーリキーには悪いが……お、いた。こっちはこっちの仕事をさせて貰うだけだ、目障りでもこっちのジャマはするなよ
さぁて、エネコちゃん……大人しくキャプチャされてくれなぁ……
「……なんか怯えてるね、エネコ」
……事情を聞きたいが、そんな雰囲気じゃないな。
ともかくおばさんの所へ連れて行こう

「何処行ってたんでちゅかー、あたしのエネコちゃーん! ちゃみちかったわよー!」
なんつー声出しやがる……こう、赤ちゃん言葉ってどうにも……まあいいけどさ。
さてこれで一通り揃ったかな?
「1、2、3、4、5、6匹! あたしのエネコちゃん達全員揃ったのね! あんたたいしたものねえ! おばさん感心しちゃったわよ。ありがとねえほんとに!」
いえ、これも仕事ですから……まあ本音が言えるなら、逃げられないためにもその過保護な態度を何とかしろと言いたいところだけどさ……
「大事な大事なエネコちゃん達、もうおいたしちゃダメでちゅよ! さあさあ帰りましょうね ハイ、整れーつ!」
おお、かけ声と共にエネコが整列しておばさんに引き連れられていく……躾はされてるようだな
でも逃げるんだろうなぁまた……その時に俺はここの任務を解かれていることを願いたい。
それにしても……あのゴーリキーやはり気になるな
「そうだね……もう一度様子見に行く?」
それがいいかもな……って訳にもいかなそうだな
「誰か来るね。「また」女の人だ」
引っかかる言い方をするなマイナン……ふむ、いかにもキャリアウーマンって感じの女性だな。
「タカマルさん、ですよね? 私、シンバラ教授の助手を務めております」
ええ、タカマルです……なるほど、研究所の方ですか。道理で知的な美しさを携えてらっしゃると思いましたよ。
「えっ!? あ、あの、はい、ありがとうございます……」
「まぁた始まったよ……」
これも仕事を潤滑にこなす「テクニック」だよ……それで研究所の方が私にどのようなご用件で?
「あ、はい。あのお忙しいとは思いますが、お願いがあります。よろしければ研究所まで来ては貰えませんか。研究所はこちらになります」
そう言いながら研究所まで案内しようとする助手の女性。まあ断るつもりはなかったからそのまま素直に付いていくことに。
案内された研究所はレンジャーベースの裏側にあった。案内されるまま、俺は中へと入っていく。
「タカマルさん、私のお願いを聞いてください。この地下室に捜し物があるのですが、暗くて見つからないのです。教授に相談したら、タカマルさんを頼りなさいって……お願いです! 真っ暗な地下室を明るくして貰えませんか?」
研究所を明るくする……停電か何かですか?
「ええ……今非常用電力で他の階の発電をまかなっておりますが、地下の方にまで電力がまわらなくて……」
なるほど……判りました、引き受けましょう。
「ああ良かった、ありがとうございます! そういえば教授から伝言がありました。教授が話していた通りに言いますね。「灯台の地下室にヒトデマンというポケモンが住んでおる。ヒトデマンの力を借りて暗い場所を明るくして貰うのじゃ!」……というわけで、そのヒトデマンをキャプチャしてここに連れてきてください。よろしくお願いします!」
ヒトデマンなのか……マイナンにやらせるのかと思ってたら違うのか。
「私だと電気を出すことは出来るけど、部屋を明るくするだけの電力は出せないよ?」
ああそうか……なるほど、ヒトデマンのエスパー技に頼るのか。フラッシュだな。
それなら確かに暗い部屋を明るくすることが出来るか。灯台ですね? ヒトデマンがいるのは。
「はい、よろしくお願いします」
灯台か……まあ港まで行けばすぐ判るだろうな。よし行くぞマイナン
「はーい」

さて、さくっとヒトデマンをキャプチャして連れてきた。
早速フラッシュを頼むヒトデマン……
「眩しいくらいだわ! これならすぐに探せます。タカマルさん、お願いを聞いて頂きありがとうございます!」
これでしばらくは大丈夫でしょう。
ヒトデマンはリリースされましたが、元に戻る前に停電も直ってるでしょうし。
「そうですね、ありがとうございます……ええっと、資料資料……」
早速慌ただしく資料を探し始めたが……教授が入り用なのかな。だとしたら……いや、今はあまり気にしないようにしよう。
「ええと、ここじゃないし、こっちでもないし……明るくなったらなったで、大量の資料に私圧倒されてます。これはポケモンの足跡の資料だし、こっちはポケモンの鳴き声の記録だし……明るくなっても必要な物が中々見つかりませんね」
……手伝いましょうか?
「いえ、タカマルさんの手をこれ以上患わせたら私が教授に怒られてしまいますから……ええっとこれも違いますね……もしかして、ここじゃないのかしら?」
おいおい……まあ仕方ないな。俺達は出るとしよう。
「だね……それにしてもご主人様。なんか色々大変だねレンジャーも」
そうだな……これは確かに、誰か一人くらいは街に常任させたいってのは判るな
まあちょっと、レンジャーに頼りすぎてるって気もするが……
「それは言えてる」
まあ地域性と言えばソレまでだが……っと、研究所を出たところで他のレンジャーと出くわした。
確か彼女は……アリアとか言ったか。
「あれ? なんであなたがここに?」
ん、まあ……パトロール。
「ふーん。人が出払ってるからフォルシティのミッションを頼まれたって訳なの。なるほどね、今はゴーゴー団のせいで緊急事態だもんね。あなたみたいな新人さんにゴーゴー団を探すミッションは流石にまだ早いし……あら? 失礼なこと言っちゃった? 気にしないでねタカマル」
……悪気があるのか無いのかはさておき、かんに障る言い方だなぁおい……
まあいい、アンタはゴーゴー団の捜索だろ? ちょっとは進て……ん?
「まって! 今時計台の方で何か聞こえなかった?」
ああ……ゴーリキーだなあの鳴き声。まさか……
「あなたもぼやぼやしてないで付いてきて!」
ちっ、言われなくても……俺達は鳴き声のした方へと駆けだした。
たどり着いたのは、街のシンボルでもある時計台。そこでは……
「なんでゴーリキーが暴れているの?」
時計台を殴りつけているゴーリキーの姿。アイツは……間違いない、エネコを探している時に見かけたゴーリキーだ。
なら近くにあの研究員らしき男も……
「ちょっと! ゴーリキーをキャプチャしてきて! あなたの腕前、どれくらいか見てあげるから」
自分でやらんのか……新人に経験を積ませたいのか威張りたいだけなのか……
「どっちもじゃない?」
同感だ……悪気はなさそうだがプライドも高そうだからなぁ
「早くキャプチャしないと、時計台が壊されちゃうわ!」
判ってる……くっ、暴れてるだけにキャプチャが難しいな。マイナン、ポケアシスト頼む!
「了解、いっくよぉ!」
マイナンの放電で、ゴーリキーの動きが止まる。このチャンスを逃さず……くっ、流石に囲む回数を重ねないとダメか……よし、キャプチャ完了!
「やったー! レンジャーありがとう。すっごく格好良かったよ!」
「凄い凄い! キャプチャを初めて見たぞ! あんなに暴れていたゴーリキーがすっかり大人しくなってしまって、いやぁ良いもの見せて貰った」
「おおレンジャーでかしたぞ! この街のシンボルが危うくなくなるとこじゃったよ」
心配そうに見ていた街の人達に感謝される……ん、まあ悪い気はしないな。
「まあまあのキャプチャだったわね」
それに水を差してくれたのは、先輩風吹かせたいアリア……そりゃ先輩ならもっと華麗に手早くできたんでしょうねぇ
「当然でしょ?」
……そーですねー……っと。まあ仕方ないか。こーいう性格なんだろうさ
「それにしてもどうしてゴーリキーが暴れていたのか判らない……住み慣れた場所に戻れば落ち着くはずだから、ゴーリキーをリリースしてあげて」
了解……じゃあなゴーリキー
ん……リリースされたゴーリキーの安心しきった顔……リリースする前にやはりさっきのことを聞くべきだったかな
「でも助けられて良かったね」
そうだな……やはり気になるな。
「タカマル、とにかく一度レンジャーベースに戻ったら? 私はあなたと違ってゴーゴー団の調査があるからここで失礼するわ」
言うことがいちいち……言い返す間もなく行っちまったか。
ま……確かに一度戻るべきだな。
ゴーリキーのこと、一度ジョウに報告しておこう。俺達が又見に行くか誰か行くのか、判断して貰うか
……正直、直ぐさま単身で行きたい所なんだがな。
組織ってのはどーにもかたっくるしくて……やはり俺には向いてないな。

レンジャーベースに戻った俺を、来るのを判っていたかのようにジョウが待っていた。
アリアが連絡を入れたのか? まあ……なんだかんだ言ってもそのあたりは先輩としてやることやってるって事か
良いように解釈するならね
「お帰りなさい。フォルシティの人達がとても喜んでいましたよ。君はレンジャーの役目をとても良く理解して頑張ってくれましたね。今からタカマルのレンジャークラスを「3」に認定しましょう!!」
ん? もうレンジャークラス3に?
ちょっと街の厄介事片付けただけで?
「……ゴーリキーの話はアリアから連絡を受けました。それだけでもクラスアップの理由になりますよ」
ああそのゴーリキーなんだがな……俺が報告を仕様とした矢先だった。
入り口の扉が開き、整備服を着た男が駆け込んできた。
「リーダー! 地下水道が大変なんだ! 綺麗なはずの水路にヘドロが溢れているから、おかしいなと思って良く見てみたら、ベトベターがいっぱいだ! 頼むよリーダー! 何とかして貰えないかな。めちゃくちゃ臭うしよー!」
地下水道にベトベター?
そういや水が臭うとかって苦情が……もしかしてベトベターが原因か?
「水道局の整備員さん、ご安心ください。すぐに地下水道にレンジャーを派遣しましょう」
「流石はリーダー、話が早い! 地下水道には今までベトベターなんていなかったんだよ! 原因は判らないけど、レンジャーなら何とかしてくれそうだ。外で待ってるから頼んだよリーダー!」
整備員は慌てて外に飛び出した……こりゃまた厄介事が続くな。
「そのようですね。今このフォルシティはゴーゴー団の調査でレンジャーが足りないんです。今動けるのはタカマル……君だけしかいない。はいもいいえもなく、引き受けて頂くしかないということです。判っていると思いますが、それがレンジャーの使命ですからね」
まあそうなるな……やれやれ、一息つく暇もないな。
「ではミッションを伝えます。この街の地下水道で大量発生したベトベターをキャプチャすること。キャプチャしたベトベターを回収専門のレンジャーに受け渡すこと。今この街の人にとってはタカマルだけが頼りなんです」
ミッション、請け負った……さぁて、次は清掃作業か。行くぞマイナン。
「はーい……もう、そろそろご褒美でも貰おうと思ってたのになぁ」
昼間っから盛るなマイナン……やることやって、それからやってやる
「やるやる! よぉし、とっととやって、そしてやろう!」
……なんつー会話だ。ま……とにかく現場に急がないと。
やれやれ、まだまだ今日は終わりそうにないな……

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S-BOW

Author:S-BOW

このブログは、管理人がポケモンをプレイしながら脳内でポケモンを擬人化し、更にエロ妄想を繰り広げた半プレイ日記です。
基本的に脳内妄想をあるがまま文章化しているため、読みづらい点が多々あることをご了承ください。
また始めて読まれる方は、下記カテゴリーの「はじめに」をクリックして注意事項を一読くださると幸いです。
またエロい妄想はしていますが、ストーリーをなぞった形になっているので、エロシーンは一部を除きかなり薄めであることもご了承ください。
※18禁ブログです。18歳未満の方は閲覧しないようお願いいたします

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