2ntブログ

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

-件のコメント

コメントの投稿

新規
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

XD:デスゴルド戦

「ほっほっほ。ついにここまで来てしまいましたか」
ああ、来てやったぜデスゴルド……くだらん計画を踏みにじるためにな
「あなたのような変態トレーナーにここまで追い詰められるとは思いも寄りませんでしたよ」
お前に言われると腹立つな……で、その変態に追い詰められる悪の総帥ってのはどんな気分だ?
端から見りゃそうとう間抜けだろうなぁ
「変態に調教された裏切り者ほどじゃあありませんよ」
「ひっどぉい! あのハゲ今私のことバカにしたぁ!」
……ちょっと前までデスゴルド様とか言って仕えてたんだろうが……まあいいけどよ
それになんだ……そんな調教されちまうようなのを幹部に据え置いたのはあんただろ?
こっちとしてはカワイイ奴隷が増えてありがたかったが、あんたが間抜けなことに変わりはないな。
そして間抜けが故に……間もなく潰される。ざまあないな
「なんだかご主人様って……悪役っぽいこと言いますよね」
ほっとけ……まあ正義の味方面するつもりはないけどよ
善悪以前に、俺のカワイイ奴隷達に手を出した罪だけは償って貰わないとなぁ
「ほっほっほ。確かにあなたにはクレイン所長、データロム、そして工場……我々の計画をことごとく阻まれた。あなただけではない。ONBSが流したあのニュースもシャドーにとって痛手でしたな」
あのニュースは俺もちょっと……まあ俺のことはいいか。
なんにしても、もうお前らの計画は終いだってことだ
「いやいや、私のダークポケモン計画は終わってはいない。今から最終章に入るのです」
まだ言うか……往生際の悪い。
「ここまで来たあなたには、私の計画がどんな物なのかお教えしましょう」
ダークポケモンを兵器に利用する……だろ? ここに来るまで散々見聞きしてきたぜ。
「その通り。まずはリライブの出来ない永遠なるダークポケモンの創造! これが第一ですな。更にはトレーナー無しに私の命令のみで独自に行動するダークポケモン軍隊を作ること! この二つが叶えば煩わしい人間など一人も使わず世界征服が出来るというものです」
煩わしい……ね。そんなこと考えてるから部下の選出を見誤るんだよ。
ポケモンに対してもそうだが、お前は他人に興味を持たなすぎる。それでよく総帥なんてやってられるな。
……ああそうか、煩わしいとか思ってるから、適当にポケモンバトルの強い奴を幹部にしてたんだな?
「なんかあたしあったまに来た。こんな理由であたし幹部になれてたの?」
「いやいや、キミの場合はダークポケモンの調整に欠かせない人物でしたよ……ポケモンの心をいじるのに何の抵抗もなかったキミには、まさに打って付けの役職だったでしょう?」
「なによ! ダークポケモンは悪い事じゃないって言ったのアンタじゃない!」
そう言ったとしても気付くだろ……自分が何をしていたのかってことは
「だって……」
まあいい。お前にはお前のやり方で罪を償って貰う……そう怯えるな、今のお前は俺の奴隷なんだから
「はい……」
そして……だ、デスゴルド。お前にはお前に相応しい償いをして貰うぞ。
「ほっほっほ……果たしてあなたの出来ますかな? それでは究極のダークポケモン部隊の中心となる我がしもべを紹介しましょう。出でよ! XD001!!」
デスゴルドのかけ声と共に、ドーム型の天井が開く。そして外から一人のポケモンが飛来してくる……あれが……
「これぞ最終調整の終わった、コードネームXD001ことダーク・ルギア!」
ちょ……ダーク・ルギアだと?
XD001がダークポケモンにされたルギアであることは知っていた。
しかし……ルギアの身体は白かったはず。一度も生で見たことはないが、知識としてそれくらいは知っていた。
だがどうだ、このルギアは……全身が黒く、目が赤々と輝いている。
身体にまで変調を来したダークポケモン……リライブ不可能を強調し続けただけのことはあるのか?
「このルギアこそ、リライブ出来ぬダークポケモンの第一号となるのです」
冗談じゃねぇぞ、こんな……ここまでポケモンをいじり倒しやがって!
「さあ! ダークポケモン計画成功の前祝いに、ルギアの餌食となりなさい!!」
そうはいかねぇな……リライブが出来るかどうかはさておいて、だ。
ダークルギアの餌食になるってのはありえねぇな
なぜなら、俺がスナッチするからなぁ
「このダークルギアをスナッチですと? それこそ不可能。我がしもべの強さを味わうが良い!」
そんな暇はないんでね……「一発」で終わらせてやる
いけぇ、マスターボール!
「なんですと!」
スナッチマシン越しに、俺は秘蔵のマスターボールを握りしめる。
そしてスナッチボール溶かしたマスターボールをダークルギア目掛け投げつけた。
マスターボールに吸い込まれるルギア。カタカタとしばらくボールは左右に揺れ……その動きを止めた。
よし、スナッチ成功!
「ルギアーー!!!」
こんな事もあろうかと……マスターボールを持ってきといて良かったぜ
「凄いご主人様! マスターボールなんて始めてみた!!」
「何故だ、何故お前がマスターボールなぞ……」
モンスターボールの開発元であるシルフカンパニーって知ってるか?
俺はそこに顔が利くんでね
そもそも、以前ここオーレに来ることになったのも、そのシルフカンパニーからの依頼だったからなぁ……スナッチマシンってのをどうにかしてくれってな。
コストも作成期間もハンパ無くて量産出来ないマスターボールでも、俺なら常備するくらいわけないのさ
まあ流石に何個も持ち歩けないが、いざという時に役立つボールだよ
「おのれ変態めが!! 我がしもべダーク・ルギアをスナッチするとは!!」
折角の切り札、まったく活躍出来ずじまいだったな……これでもう観念する気になったか?
「まだだ! かくなる上は自らの手でお前のポケモンどもを葬り去ってくれる! 死ねい!!」
死ねとは穏やかじゃないね……俺の奴隷達はそんな脅しに屈するほど柔じゃないんだよ
そうだな……折角だ、お前の強さを見せて貰うぞ……ダーク・ルギア!
「ピシャーッ!」
「ご主人様がXD001を……カッコイイ!」
カッコイイ……か。確かにダーク・ルギアの見た目は俺も好きだよ。惚れ惚れする。
だがやはり……不自然に歪まされた心体ってのはいかんね。
いつか必ずリライブしてやるからな……その前に、お前を兵器にしようとした奴に天罰だ!
ラッタ、フォロー頼むぞ
「シャー!」
さてデスゴルドは手持ち全てがダークポケモンだとラブリナが言っていたな……
まず最初に出してきたのはサイドンと、幻の三翼が一翼、ファイヤー……伝説のポケモンにして、俺の可愛い奴隷だ……
「え、あの子ご主人様の奴隷だったんですか!?」
エネコロロ達と同じく、リブラ号に乗船していたポケモンの内数名は俺の奴隷だったんだよ。
リストを見た時から覚悟はしていたが……こんな形でバトルをしたくはなかったな。
だがやるしかない……今助けてやるぞファイヤー
「させませんよ。ファイヤー、まずはラッタにダークファイア! 同じくサイドンはダークエンドです!」
くっ、強力な技を……ラッタがダークポケモンでなければ瀕死になっていただろうな
ダーク技はダークポケモンにあまり効かないから助かったが……それは攻守が逆でも同じ事。
デスゴルドの手持ち全てをスナッチする必要がある以上、技が効きづらいのはスナッチする点において有利だけど
あまり長期戦になるとかなりしんどいぞ……そうでなくともスナッチし辛いファイヤー達が相手だしな
ここはまず相手の防御をいくらか下げよう。ラッタはダークダウンだ。
そしてダーク・ルギアは……
「XD001はダークブラスト、ダークリムーブ、ダークダウン、ダークストームが使えます」
そうか、ルギアもダークダウンを持っていたか。
ここは防御を下げたのだから物理攻撃のダークブラストで……いや、ダークエンドの影響でサイドンの体力が半分になっているな
ここはまずサイドンから……よし、ダークストームで二人にダメージを!
黒い竜巻が相手二人に襲いかかる。
ダーク技だがルギアの基本能力の高さもあって思った以上のダメージを与えられたな
これでサイドンは……よし、まずは一人スナッチ!
「ナッシー、行きなさい!」
続いて出て来たのはナッシーか
「あのナッシーもダークエンド使えます!」
そうか……だが同じ事を奴が繰り返すか? それならそれで、耐えてさえくれればスナッチしやすくなるが
しかし他の技を使う可能性だってある。ファイヤーも気になるし……ダブルバトルの難しさだなコレが
よしここは……ラッタ、戻ってくれ。ガルーラ、頼むぞ。
ルギアはダークブラストをファイヤーに!
ナッシーは何をするのかを見極めてから対処しよう。
そしてガルーラにはダークミストで相手が回避し辛い状況にしてもらう。
さて、ナッシーは……やはりダークエンドを放ってきた。しかし……運が良いのか悪いのか、外した。
「ダークエンドは強力だけど命中率が低いんだよ」
ラブリナの助言によると、おおよそ6割程度だとか。
また微妙な数値だな……外れることを期待するには危ないし、かといって当たることを前提に構えるとチャンスを逃しそうだ。
ここは……こっちが決めた作戦通りに行けると自信を持つしかないな
ガルーラはもう一度ダークミスト。ルギアはダークストーム!
これで……ファイヤーの体力が良い感じに削れたか?
相手のダークエンドは当たったが、ガルーラは二檄とも耐えた。
む、まずはガルーラから落とすつもりか? なら……ルギア、下がれ
「え! どうして?」
ガルーラに集中している今だからだ……クチート、頼むぞ!
「はい!」
クチートは鋼タイプ。炎タイプのファイヤーと相性が悪いが……
ダークファイアはあくまでダーク技。どちらにせよダークポケモンでないクチートにはどんな技でも受ければ危険だ。
だかこのタイミングなら交代している合間に狙われることはないとふんだ。そしてその通りになった。
続いて……クチート、ファイヤに歌え!
歌うは成功率の低い技だが、ダークミストで掛かりやすくなっているはず……よし、ファイヤーは寝たぞ!
こっちの意図に気付いたデスゴルドが、寝ていないナッシーでクチートを狙ってきた……が、運良く当たらない!
この隙に……スナッチ!
「やったぁ! 流石ご主人様!」
ふぅ……っと、安心していられないんだ。まだ二人……後四人残ってる。
デスゴルドが次のポケモンを出す隙に、クチートがナッシーも眠らせて交代。再びルギアを場に出す。
そして相手はケンタロスを出してきた……ケンタロスの威嚇で、こちらのポケモン達が身をすくめてしまう
これで攻撃に力が少し入らなくなる……だがルギアと交代させる前だったからルギアに影響はない。
そしてガルーラも攻撃がメインではないからあまり意味はない。
そのガルーラ、いくらダーク技とはいえ強力な技を耐え続けてだいぶ弱ってきた。
そこでガルーラはチルタリスと交代。やることはガルーラと同じくダークミスト。
そしてルギアがナッシーの体力を削り、こちらもスナッチ成功。
そしていよいよ……フリーザーの登場。
ここまでどうにか順調に来ているが……ルギアを含めこちらのダークポケモン達の体力はかなり厳しい状況。
ジムリーダーを含め、普段トレーナーとバトルする時は回復アイテムなどは使わないようにしているんだが
今は健全なポケモンバトルをしているんじゃない……取るかやられるか、という切迫した戦局。
俺個人のつまらんこだわりなどに価値はない……俺は満タンの薬を使って彼女達の体力を回復させる。
ただ耐え続けるだけのバトル……させるだけで辛い。実際に耐え続けている彼女達はもっと辛いはずだ。
だが耐えてくれ……今は耐えてくれ。
フリーザーが出て来ても、やることに変化はない。
クチートの歌うが決まりやすいようにお膳立てをしつつ相手の体力を削り
そしてタイミングを見計らってクチートと交代させ眠らせる。
こちらの作戦に気付いているデスゴルドはそれを阻止しようとケンタロスにダークホールドをさせてきた。
クチートがダークホールドに捕まり、これで交代を封じられた。
しかし同時に、クチートの歌うがケンタロスを眠らせ、直ぐさまケンタロスをスナッチ。
これでダークホールドの呪縛からは逃れられる。急いでクチートを下げ難を逃れた。
ラブリナが言うには、残っているフリーザーと、そして最後に出て来たサンダーはダークホールドを持っていないとか
ならこれでクチートが捕まることも無くなるか
とはいえ……フリーザーとサンダーを同時に相手する、しかもスナッチしなければならないというのは……かなり厳しい。
だがやるしかな。俺はあの二人の主人なんだ。俺に失敗の二文字はあり得ない!
「ご主人様……私が瀕死になるまでバトルさせてください。歌うと峰打ちを出来る限り繰り返しますから」
バカ言えクチート……お前にそんなことさせられるか。
「でも、先輩達だってダークポケモンになりながらも耐え続けてるんですよ? 元気の欠片があれば私は平気ですから……ご主人様!」
……瀕死になると判っていながら前線に立つかクチート……すまない、こんな指示を出す俺を許してくれ
「私から志願しているんです……大丈夫です。私も先輩達も、ご主人様の愛を信じてますから!」
クチート……これはただのポケモンバトルじゃない、ダークポケモンを救う聖戦なんだ。
俺は心を鬼にして、クチートに指示を出す。
クチートは倒れる寸前まで歌ったり体力を削ったりを繰り返し
倒れれば他の奴隷と交代し、その間に元気の欠片で回復。そしてまた交代して前線へ……
何度もクチートが倒れる姿なんか見たくない。俺は何度もスナッチボールを投げた。
そう易々と捕まえられなかったが……俺とクチートの執念が、心を閉ざされた二人の保護に繋がった!
ようやく……ようやく、俺はデスゴルドの手から6人全員を救出することが出来た。
そしてそれは同時に、デスゴルドの敗北、シャドーの敗北を意味していた。
「こ、こんな変態に……こんな変態に、わしの大事な計画が潰されるというのか……」
この、何度も言いやがって……でもその変態にもな、熱く強い絆ってのがあるんだよ。
よく頑張ったクチート……
「えへへ……ご主人様の、そして先輩達のためだもん……このくらい、平気だよ」
そうか……うん、よくやってくれた。ラッタ達も頑張ったな。
そしてルギア……キミに俺の声はまだ届かないだろうが……ありがとう、そしてすまなかった……こんなバトルへいきなり巻き込んでしまって。
たがキミのおかげで勝てたよ……ちゃんとリライブはしてやるからな。それまでもうしばらく辛抱してくれ……
「な、なんてことだ!」
うなだれるデスゴルドを尻目に俺が奴隷達を労っていると……下から誰かやって来たようだ。
アイツは……アルドスか
「やっぱり……来たね」
ん? ラブリナ、どういう意味だ?
俺はラブリナから言葉の真意を聞き出そうとしたが、それを話の中心であった当人が遮断してきた。
「うぬぬぬ、お前か! 許せん……断じて許せんぞ!」
ケッ、許すもなにもねーよ。許さねぇってんならどうするって?
……反射的に挑発してしまったが、なんだコイツ……執念というか怨念というか、ものすごく強い「気迫」を感じる
ついさっきバトルで叩きのめしたアルドスは、負けても尚何処か不貞不貞しいくらい余裕ある態度を示していたが
今の奴からはその余裕が感じられない。かなりせっぱ詰まった様子だ。
デスゴルドが負けるなどと思いもしなかったのだろうか。
だがこの気迫は……この俺でさえ背筋に悪寒が走る。
なんかこう……俺とは全く違うベクトル方向に「狂ってる」、そんな雰囲気を肌で感じた。
「総帥! かくなる上はこ奴もろともニケルダークを爆破しましょう!」
おいおい、爆破とか……流石というか、悪の軍団ってのは考えることが極端にでかくて参るね。
そして怖いのが……それを実行しかねないこと。そして実行できる準備がされていることだな。
正気じゃねぇ……そんなことをしたら……
「しかしそれは……ダークポケモン計画のデータや部下達も巻き添えに……」
そう、デスゴルドの言うとおりだ。
ただ俺一人を葬り去るために、あまりにも多くの物を巻き添えにする。
普通じゃ考えられん。だがそれを平然とやってのける……そんな狂気じみた思想がこのアルドスにはある。
「そんな物、我々さえ生き残れば補充はいくらでも出来ます!」
これだよ……ある種の選民思想。この手の連中にはよくある話だが……冗談じゃねぇぞ。
そもそもダークポケモン計画……ポケモンの心や命を全く考慮しない計画を進めるような連中だ。
目的のために手段を選ばない。総帥や側近がそんな考えであるということに驚きはしないが
それにしたって、あまりにも人の命をないがしろにしすぎだろ。
「さあ、あちらに。脱出用ヘリを用意しています。まずはここから逃れましょう」
「そ、そうだな」
戸惑っていたデスゴルドも、結局アルドスの説得に応じやがった。
チッ、これじゃまるでアルドスが黒幕みたいじゃないか……
「実際そうなんですよ……」
……だから気をつけろと言ってたのか、ラブリナ。
ラブリナは大きく頷いてから俺に説明する。
「バトルの腕前はデスゴルドの方が圧倒的に上なんだけど、計画とかそーいうのはほとんどアイツが考えてデスゴルドにさせてるんですよ」
いやだねまったく……こういうのも悪の組織にゃつきものって言ったらそうなんだろうぜ……っと、下らんことを話してる場合じゃない。
断じて許さんとかほざいた割に、俺を無視して脱出を計ろうとする二人。
ヘリってあたりがワンパターンだが、それをこのまま見逃すはずがないだろう。
俺は控えている奴隷達に足止めの指示を出そうと身構えた……その時、再び下から誰かが上がってきた。
「待ってください!」
アイツは……エルデス。もう一人の側近か
「待ってください。みんなを犠牲にして自分だけ助かろうなんて恥ずかしい!」
お、流石にエルデスは良識派だな。アルドス達の説得に乗り込むとは。
「恥ずかしい、だと? 見栄など気にしていたらシャドーは潰されてしまう! シャドーは生き延びる。それが我々の第一の使命だ。総帥も同じお考えだ」
どちらかといえば「同じ考えにさせた」ってとこだな
「あ、ああ……シャドーの為なら犠牲もやむを得ん……」
同意しているデスゴルドだが、俺に死ねと迫ってきたあの時の気迫はもう微塵も感じられない。
完全にアルドスの傀儡じゃないか。こんなのが総帥とか……
「何を言っているんですか。ダークポケモン製造工場も壊滅し、XD001も破れたんです! シャドーには、もう何も残っていない!」
「だまれ! シャドーは不滅だ! こいつさえいなければ……」
エルデスは正論をぶつけているが、それを聞き入れるようならこんな組織やってねぇよな。
てめぇの悪事を潰されれたアルドスが、ものすごい形相でこちらを睨みつけている
サングラスをしているからどんな目つきなのかは見えないが……血走ってんだろうなぁ
「総帥! ニケルダーク島の爆破許可を!!」
「……うむ、仕方ない。悪く思うなよ」
悪く思うわ。思わねーわけねーだろ。
ったく、話ばかり三人で勝手に進んでるがこのままじゃ埒があかない
説得しているエルデスには悪いが、ここは力ずくで……と思った矢先、エルデスがとんでもないことを口走った。
「もう止めましょう……父さん!」
ちょ、父さん!? 今デスゴルドを父さんって呼んだかエルデス!?
おいおい、どう見ても親子には見えねぇだろ。共通点なんて「サングラスをしている」ってだけだぞ?
「父さんと言うな。総帥と呼べ!」
デスゴルドに替わってアルドスがエルデスを怒鳴る。
なるほど……ということは、アルドスもデスゴルドの息子で、エルデストは兄弟か。
側近二人が実の息子で、実権をその片方に握られている……か。
マフィアやヤクザにはありがちな話だが、笑えないねどうにもさ。
「総帥とかおだてられて、父さんは大事な物が見えなくなったんです。強いポケモンさえ作れば世界を支配出来るなんてあり得ないんです。現に……」
エルデスが俺を見る。それにつられ、両手を突いてうなだれていたデスゴルドも俺に視線を向ける。
「彼の真っ直ぐな心がXD001より勝っていた。我々が間違っていたんです」
……マスターボールを使用することが「真っ直ぐな心」かどうかは疑問だがなぁ
まあそんなこと思ってもこの場に水を差すつもりはないけどよ
「黙れ! 黙れ! 黙れ! 何を弱気になっているんだ! やっと、ここまで来たじゃないか!」
ここまで来て、そして今潰された。もっと現実を見ようぜアルドス。
「シャドーはもう終わりです。それは父さん自身がよく判っているでしょう」
「おおお……」
少なくとも……デスゴルドは現実を受け入れたか。声を震わせ天を仰いでいる。
「さあ、立って……これで良いんです。私達にはこれから法の裁きが待っています」
「おお……私の全てが……全てが間違っていたのか……!!」
感動の場面……と言いたいところだが、やって来たことを考えるとな
まあ最後に島爆破とか、とんでもない暴挙をさせずにすんで良かったよ
「ご主人様……アルドスが!」
ん?……しまった、いない!? チィ、エルデスとデスゴルドのやり取りに気を取られていた隙に逃げられたか
まずいぞ、奴がデスゴルドも巻き込んで島を爆破させるとか……
「それは大丈夫です。その手の起動にはセキュリティが掛かっているため総帥の……父さんの許可がないと行えないはずですから」
そうか……だが奴を逃がしたのは痛いな。
またどこかでシャドー復活とか……ま、逃がしてしまったのは仕方ないが、先の未来を心配しすぎるのも良くないな。
ともかく今は……シャドーを壊滅できたことを素直に喜ぶか。
「キミの勇気のおかげで、我々はやっと目を覚ますことが出来た。ありがとう」
礼を言われる筋合いはないさ……こっちは自分の奴隷達を取り返したかっただけだからな
ま、あんたらはこれから……っと、ミレイからの連絡か……どうした?
『ご主人様、今ヘッジ所長達が島に到着しました!』
ちょうど良いタイミングだったな。ふぅ、これで……終わったな。
まだカイリューが行方不明のままだってのが気がかりだが……工場から持ち去った連中には心当たりあるからな、どうにかなるだろう。
ダーク・ルギアのリライブもどうするのか考えなきゃならないし……全てが終わったって言うにはまだ早いか。
まあだとしても……帰るか。まずはオーレに。
頑張ってくれた奴隷達へご褒美をやらないとな……今夜は寝られそうにないな

0件のコメント

コメントの投稿

新規
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

ブログの説明

S-BOW

Author:S-BOW

このブログは、管理人がポケモンをプレイしながら脳内でポケモンを擬人化し、更にエロ妄想を繰り広げた半プレイ日記です。
基本的に脳内妄想をあるがまま文章化しているため、読みづらい点が多々あることをご了承ください。
また始めて読まれる方は、下記カテゴリーの「はじめに」をクリックして注意事項を一読くださると幸いです。
またエロい妄想はしていますが、ストーリーをなぞった形になっているので、エロシーンは一部を除きかなり薄めであることもご了承ください。
※18禁ブログです。18歳未満の方は閲覧しないようお願いいたします

最近の記事

カレンダー

04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

メールフォーム

名前:
本文:

リターンメールが欲しい方は、本文にアドレスを記載してください

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索