奴隷ハーレム妄想でエロポケモン

由緒正しきゴロツキの町、パイラタウンか。ここも変わってないな。
少なくとも入り口付近は。奥に行けば一棟だけ、やけに真新しいビルがある。
そこがＯＮＢＳビル。子供ネットワークのメンバー達が立ち上げた放送局だ。
よくやるよなぁあいつらも……まあ流石に子供達だけじゃないんだろうが
あいつらが中心になっていたことは間違いないだろう
正直、ただエロいだけの俺なんかと比べたらあいつらの方が何倍も偉いよな
「でもご主人様って、レンくんやスレッドくん達からはヒーローみたいに見られてましたよね」
それがそもそもの間違いだと……もう大人になったんだろうから、その当たりには気付いて欲しいな
「どうでしょう。やっぱり最初のインパクトってずっと残りますから……私だって、ご主人様は今でも王子様ですよ？」
あー、そういや初めて会ったときそんなこと言ってたなミレイ……
もう王子様ってガラじゃないのは判ってるだろ
「いーえ、王子様です。こんな素敵な王子様は他にいませんから。ね、エネコロロ」
「はい。ご主人様ほど立派で素敵な方は、他に知りません」
それはお前達が世間を知らないからだろ？ たぶん
「知る必要もないですから。私達にはご主人様がいてくれればそれで良いんです。ね、エネコロロ」
「ミレイさんのおっしゃるとおりです」
そーいう偏った見方は良くないぞ色々と……まぁ今言う事じゃないけど。
さて、とにかく会いに行くか……その前に折角だからギンザルに挨拶くらいは……
ん、なんかこっちに走ってくる女性が……あれ？ もしかして……
「もしかして、レイラさん？」
だよな……俺達に気付かないでいっちまった。なんかカメラマンが追いかけていたが……
ギンザルの娘さんもやはりＯＮＢＳに関わってるみたいだけど……レポーターか？
「でしょうか……マイクのような物も持ってましたよね？」
どこかに取材に行くのかな。まぁいずれ会えるだろう。今はギンザルの所へ行ってみるか
……ふむ、ここも本当に変わってないな。
おーい、ギンザル！ いるかい
「はい、どちら様……ああ、タカマルさん！ それにミレイさんまで。お久しぶりです」
おお、シルバか。久しぶりだな。ギンザルはいるかい？
「今出てまして……ギンザルさん、最近はずっとポケスポットを探したりするのに夢中で……」
ポケスポット？
「はい、実はオーレでも野生のポケモンが出没するようになったんです。その場所がポケスポットなんですよ」
へぇ、とうとう野生のポケモンが出るようにまでなったのか。
詳しい話を聞いてみたいけど、ちょっと用事があるから……また来るよ。ギンザルによろしく
「はい、お待ちしてます」
へぇ、野生のポケモンね……にしても、ギンザルはいいのか？ パイラタウンほったらかして夢中のようだけど
「いいんじゃないんですか？ もう昔ほど治安も悪くなさそうですし」
まあな……アンダーが閉鎖されてだいぶマシにはなったようだな。
さて本来の目的地……ここがＯＮＢＳビルか。随分立派なビルだな
中にはいると……お、また懐かしい顔が。
「いらっしや……ああ、タカマルさん！」
受付にはスレッドの妹シホがいた。
彼女は俺と知るなり椅子から起ち上がり、受付でワタワタしている……落ち着けって、シホちゃん。
「ああだって、あの、ん……ふぅ、お久しぶりです、タカマルさん、ミレイさん」
「お久しぶりー。シホちゃんてそんなにあわてんぼさんだったっけ？」
「いや、アハハハ、恥ずかしいな……本当に驚いてしまってつい……」
すっかり大人になったと思ったのに、まだまだ可愛いお嬢ちゃんだな
「うう、そりゃタカマルさんから見れば子供ですけどぉ……」
あはは、すねないすねない……ところでシホちゃん。スレッドやレンは元気かな？
「はい、おに……スレッド局長は４階に、レン代表は２階にいます」
局長に代表か……クロは？
「局長補佐です。スレッド局長と一緒に４階にいます」
そうか……ゆっくり話をしたいところだけど、立ち話も何だしまた後でね。
「はい、色々お話聞かせてくださいね」
いやぁ、また可愛くなってたねシホちゃん
「すっかり看板娘してましたね」
うむ。いやはや、子供の成長は早いなぁ
「……なんかおじさんっぽいですよ、ご主人様」
……おじさんだもん。あいつらと比べたらおじさんだもんよ……
「そんな、すねなくても良いじゃないですか」
すねてねーよ……っと、２階のここかな、レンがいるのは。勝手に入っても……まあ気にしなくて良いか。
「ああ、タカマルさん。たった今シホちゃんから連絡が来たところでした。ミレイさんも、お久しぶりです」
おっ、なんか偉そうな椅子に座ってるなぁレン
「アハハ、からかわないでくださいよ。一応局の代表って立場なんで、見せかけでもこういうのに座ってないとまずいんですよ」
色々と頑張ってるようだな
「はい、これもタカマルさん達がオーレを救ってくれたおかげです」
だから別にそれは……ああ、それにまだ終わってなかったんだよ
「……話はザックから聞いています。またシャドーが復活したようですね」
ああ……俺はこれまでの経緯を改めて説明し、その上でシャドーに関する情報が無いか尋ねてみた。
「あのリブラ号失踪事件が絡んでいるなら……もう少し詳しい話が集まるかもしれません」
というと？
「実は我々もその事件を追っていたんです。今レイラが情報を集めながら各地を飛び回っているところです」
ああ、やっぱりさっき町を飛び出していったのはレイラか。
「もう少しすればまたレイラから連絡があると思います。とりあえずタカマルさんはスレッドに会ってやってくださいよ」
そうだな。こっちも渡す物あるし……じゃ、情報頼むよ
「ええ、任せてください」
さて……スレッドは４階だったか。
……４階って、一度屋上に出るのか
つか、懐かしいなここ……洞窟への入り口跡が残ってるぞ。
そうか、このビルって昔の廃ビルをリフォームしてあるのか。
まあそんなことに感心している場合じゃない……ここかスレッドがいるのは。
中は……レンの部屋と同じように、ここも「それっぽい」部屋だな。
偉そうな椅子に座ってるじゃないか、スレッド
「あはは、一応局長なんで……お久しぶりですお二人とも」
クロも元気そうだな。
「ええ、お二人とも元気そうで」
ま、身体はな。頭ん中は元気とはほど遠いけど
「……シャドーのことですね。話は聞いています」
俺はレンにも話したことをここでもう一度彼らに話し、そして研究所で拾ったデータロムを渡した。
で、コイツの解析を頼みたいんだ。出来るか？
「やってみますが……時間掛かりますね」
まあ仕方ないよな……レイラが集めてくれている情報もすぐに連絡があるわけでもなさそうだし、さてどうするかな
「暇つぶしなら、ポケスポットへ行ってみたらどうです？」
ああ、なんかそんなのがあるんだってね。ここ来る前にシルバから聞いたよ
「今ギンザルさんと一緒にうちのクルーが取材しているんです。良かったら見学に行ってみたらどうでしょう？」
へぇ……まあ他にやることないし、挨拶もしたかったから行ってみるか

「苦節１５年！ 寝る間も惜しんで探し当てたポケスポットがここです！」
「１５年もですか？ 本当に！？」
「いやっは～。まあそんな細かいことはいいじゃないですが、ベティさん」
「パフティです！」
……ちょうど取材中だったんだが、収録しているのは漫才か？
とりあえず収録を見学してたんだが……どうやら「ポケまんま」という特殊なエサを置いて
それに釣られて寄ってくるポケモンをゲットするのがここでのやり方らしい。
まあ普通に草むらとかを歩いてたら襲ってくるカントーやホウエンと違って
ここは野生のポケモン自体が希少価値の高い存在だから、こういうやり方しかないか。
あのエサはホウエンで言うところのポロックみたいなものかな？
確かホウエンでもサファリパークとかではポロックを使っておびき寄せたりもするらしいし
まあ俺はサファリ活用しないからよく知らないんだけど……お、取材終わったようだな。
よう、久しぶりギンザル
「おお、タカマル君か。ミレイさんも元気そうだね。プラスルも元気かな？」
ああ、ホウエンで元気にしてるよ。あんたも元気そうで何よりだ。
今はポケスポットの発見やポケモンの捕獲に夢中なんだって？
「そうなんだよ。ここの他にもポケスポットをいくつか発見してね……ああそうだ。君にもポケまんまを上げよう」
いや、俺は良いよ……ここでは貴重な野生ポケモンなんだろう？ 俺が捕まえて連れ帰るのは忍びない
「いやぁ、実は頼みたいことがあってね……」
ん？
「その貴重な野生ポケモンの中でも、更に貴重なポケモンがいてだね……」
……それを捕まえて欲しいと？
「はっはっはっ、流石タカマル君。話が早い」
そんな暇は……まあ頼まれてもいいけどさ。あまり期待するなよ？
「助かるよ。ではポケまんまと……それからＰ★ＤＡ用スポットモニター、あと他のスポットの場所をメモに書いて渡そう」
まあとりあえずエサだけでも仕掛けていくか……ぐるっとスポット回っていけば、ちょうど良い時間になるかな？
「……これが場所を書いたメモだよ。それじゃタカマル君、期待してるから」
だから期待するなって……

スポットは全部で三箇所。ギンザル達がいた岩場と、砂漠にあったオアシス。
そして最後の洞窟にたどり着いた俺達だったが……思わぬ連中に出くわした。
「あっ！ お前……タカマル！」
ん、こいつら……ああ、確かシャドーにいた雑魚二人か！
「ザコとか言うな、俺はトロイって名前があるんだ」
「俺はヘボイだ！」
ザコと大してかわらねぇ名前じゃないか……ちょうどいい、シャドーのことキッチリ聞かせて貰うぜ
「へっ、残念だったな。もう俺達はシャドーなんてやめちまったよ！」
「アニキと一緒に追い出されただけだけどな」
……追い出された？ アニキ？
確かこいつらのアニキって……と、なんだ？ 妙なＢＧＭ流しながらこちらに近づいてくる……デカイ頭。
赤と白に塗り分けられたモンスターボールのようなアフロヘアー……ああそうか、いたなそういやこんな奴が幹部に……
「おやぁ？ ちょっとミュージックストーップ！……誰かと思えば、あのクソ生意気なトレーナーじゃない」
ミラーボだったか……こんな所をうろついていたのか。
なるほど、お前らも野生のポケモンを狙っていたと言うことか
「その通り！ 世界中のポケモンは、ボク達のものなのさぁ」
けっ、寝言は寝てから言いやがれ。
「相変わらず生意気な口だねぇ……いつぞやの恨みと、そしてボク達の未来の為に、君はここで倒してあげよう。ミュージック、スタート！」
けっ、返り討ちにしてやる。頼むぞエネコロロ、ヒメグマ
「はい。ご主人様の為に……行きますよ！」
「よぉし、頑張るぞぉ！」
言い感じだ二人とも。さてミラーボは……ん？ ハスブレロ？ ルンパッパじゃないのか？
「いちいちうるさいねぇ君は。ノリが悪くなるよ？ 大人の事情っていうものをくみ取るのがスターってものじゃないか？」
……同情する気はないが、苦労はしているようだな
まあ相手がハスブレロになっても……やることに違いはなさそうだ。
雨乞いからのコンボを使うのは予測できるが……ここはとりあえずごり押しで行くか。
ヒメグマは恩返し、エネコロロは秘密の力だ
「いっくよぉ、てぇい！」
「やぁ！」
よし、二人の攻撃は効いてるぞ。
さてミラーボ達の反撃は……一方は予想通り雨乞いか。これでこっちはちょっと不利になったな。
もう片方はメガドレイン……大して効いてないが、これが続くと厄介だな
ちょっとごり押しは厳しいか……エネコロロ、メロメロだ
「んー、チュ！」
色気に磨き掛かってないか？ エネコロロ
「えへへ、だってご主人様にいっぱい愛して貰ってるからぁ」
そういやちゃんと実戦で使ってやれて無かったからこいつのメロメロ自体久しぶりに見るし……ちゃんと成長してくれてるんだな
とりあえず集中攻撃を仕掛け……一人を撃破。次に出て来たのもやはりハスブレロ。
こいつらを育ててルンパッパにするつもりなんだろうが……正直、その途中で助かった。
今の面子だとあの頃のミラーボだったら厳しかっただろう。
どうにかもう一人も倒し、次に出て来たのはビリリダマか
なんだ、自分のアフロにかけてるの……ん、センサーが反応した！？
「ご主人様！」
ああ……こんなところにもダークポケモンがいるとはな。
おいアフロ、やっぱりまだシャドーにいたのか？
「この子はここで捕まえたんだよ」
野生……なわけないな。どういう事だ？
「知らないね。結局世界中のポケモンがボク達の物になるって事なんだろう？」
けっ、ふざけたことを……まあいい、スナッチしてやる。
エネコロロ、下がってくれ。メリープ、頼むぞ！
「はい、頑張ります！」
メリープは最近リライブ出来たポケモンだ。
返事が「素直」な彼女らしいな……だがあまり気張るなよ。
まずは電撃波でマルマインを麻痺させろ
「はい！」
よし決まった。後は弱らせるだけ……まず残ったハスブレロを片付けて
残ったビリリダマを……スナッチ成功！
「なっ！？ なにそれ、スナッチマシン！ そんなのって……ああテンポが狂ったァ！ こりゃあダメダメだよ～ん！」
ふぅ……苦戦したな。腐っても元幹部……か。
「おのれおのれェ、チョーむかついたもんね～！！ このままですむと思うなよォ！」
ほう、じゃあどうしてくれるんだ？
「……レッツ、ゴー！ エスケープ！！」
……逃げんのかよ。
しかし思わぬところで思わぬ奴と出くわしたモンだ……しかもダークポケモンまで。
偶然だったが、スナッチ出来て良かった。
この時は……この偶然は幸運だと思った。事実スナッチ出来たのは良かったんだが……
俺達がパイラタウンを離れていた間に次の事件が巻き起こっていたとは、
この時には全く予想できていなかった……。